婚約時の中村雅俊・五十嵐淳子夫人(1976年)撮影/女性セブン
人生最大のラッキーである文学座合格、主役大抜擢の決め手はどこにあったと思うか? という問いに、
「それが本当にわからないんです。岡田さんに『何で俺を選んだんですか?』と聞くたびに、答えは決まって『背がデカかったから』のみ(笑い)。ただ、岡田さんや鎌田さん【*2】、スタッフたちに育ててもらったという思いは強いです。いまも役者を続けていられるのは、あの時代があったからでしょうね。
ちなみに、文学座で1期先輩の松田優作さん(享年40)には『厳しいプロの世界で、お前は本当に気楽にやってるなあ』と呆れられていました(笑い)」
【*2/鎌田敏夫:『われら青春!』や『俺たちの旅』(以上、日本テレビ系)をはじめ、『金曜日の妻たちへ』『男女7人夏物語』(以上、TBS系)、『29歳のクリスマス』(フジテレビ系)ほか多数の作品を手がける】
(第3回につづく。第1回から読む)
【プロフィール】
中村雅俊(なかむら・まさとし)/俳優、歌手。1951年、宮城県牡鹿郡女川町生まれ。1973年、慶應義塾大学在学中に文学座附属演劇研究所に研究生として入所。1974年、『われら青春!』(日本テレビ系)の主役に抜擢され俳優デビュー。同年に挿入歌『ふれあい』で歌手デビューも果たし、売り上げが100万枚を突破。現在までに連続ドラマ34本を含め主演作品は100本以上。コロナ禍を除き、毎年行ってきたコンサートは1500回以上。現在は俳優、歌手のほかナレーションも行うなど、幅広く活躍を続ける。
◇Billboard classics 中村雅俊 Symphonic Live 2023-2024 ~WHAT’S NEXT~
2021年より始まったフルオーケストラのツアーで、3年目かつデビュー50周年イヤーの2024年は「WHAT’S NEXT」と題し、兵庫(12/21)で行われたほか、東京では中村の誕生日である2024年2月1日にすみだトリフォニーホール 大ホールにて開催(開場16:00開演17:00)。管弦楽は新日本フィルハーモニー交響楽団、サポートミュージシャンに大塚修司を迎える。
写真・文/佐藤有栄
※女性セブン2024年1月18・25日号
トレードマークの下駄。「当時、下駄を履いた慶應ボーイはいなかったね」(中村)(提供/ノースプロダクション)
1988年のドラマ『恋人も濡れる街角 URBAN LOVE STORY』(日本テレビ系)の共演者と。左から紺野美沙子、主演の中村、かとうかずこ、香坂みゆき。同名の曲を1982年にリリースし大ヒットした(撮影/女性セブン)