給料は未払い、銀行から借金催促の電話

容疑者がオーナーを務めていたホテル

容疑者がオーナーを務めていたホテル

 旅館は2012年に健一容疑者の父が開業し、2018年に父が死去すると、健一容疑者が運営会社の代表を務め、志保容疑者も取締役に名を連ねている。コンパクトな和テイストの部屋が35室あり、インバウンド需要もあいまって連日満室だったようだが、経営は決して安泰ではなかった。

「立地もよいのでお客さんは多かったのですが、開業や増改築の借金があって、資金繰りには困っていた。たびたび銀行から支払いが遅れているという電話がホテルにかかってきていましたから。旅行会社からも、販売手数料が支払い期限を過ぎても払われていないという電話もかかってきていました。

 うまくやればこうした支払いの遅延などを防げたと思うのですが、社長の経営に一貫性が無いというか……たとえば部屋の料金は変動制なのですが、同じ部屋なのに、あるときは2000円台で高い時は3万円以上に設定したりする。

 従業員にも健康診断を実施せず、コロナ禍には給料の遅延も多かった。なかには1年近く未払いの従業員もいました。いまは遅延もなくなりましたが、社長の経営には疑問が残ります。本日(2月14日)以降も予約はいっぱいですが、こうした支払いなどをすべて社長がやっていましたし、従業員も『どうしようか……』と心配の声があがっています」(同前)

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