「足りていない人に勧めるのがサプリの大原則」
循環器内科で血流・血管を専門とする伊賀瀬道也医師(愛媛大医学系研究科教授)はコラーゲンペプチドを毎日飲んでいる。
「筋肉、骨、軟骨などを構成するたんぱく質の一種であるコラーゲンを酵素などで分解し、吸収しやすくしたコラーゲンペプチドを摂取すると、血管の弾力性がアップして血管年齢が若返るとの研究があります。大豆を乳酸菌で発酵させたエクオールも血管をしなやかに保ち、動脈硬化を予防するとの研究があります」(伊賀瀬医師)
50代後半の伊賀瀬医師が将来的に飲む予定だと言うのがビフィズス菌MCC1274。
「ビフィズス菌は様々なタイプがありますが、研究でこの成分がアルツハイマー型認知症の発症や認知機能の低下を抑制する可能性が示唆されました。60代後半になったら飲み始めるつもりです」
サプリに慎重な医師も多かったが、状況に応じて服用を勧めるケースもある。内科医の上昌広医師(医療ガバナンス研究所理事長)は鉄の必要性を説く。
「足りていない人に勧めるのがサプリの大原則です。特に鉄は若い女性を中心に不足しやすいので、上手に服用して補ってほしい」
整形外科医の戸田佳孝医師(戸田整形外科リウマチ科クリニック院長)は年を重ねたら、骨密度アップのためにカルシウムイオンを含む飲料を飲む予定だという。
「欧米人に比べて日本人のカルシウムが不足する要因は、カルシウムやマグネシウムの含有量が少ない軟水を飲む習慣があるからです。骨密度を上げるには食品よりも飲料が効果的だという研究があり、カルシウムイオンを含む飲料水を飲むとより効率的に骨を強くできます」