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《フジコ・ヘミングさん追悼》「黒柳徹子さんがくれたお土産」「三輪明宏さんが家に来る時は慌てて…」密着した写真家が明かす“意外な交友関係”

フジコ・ヘミングさん(撮影:中嶌英雄)

フジコ・ヘミングさん(撮影:中嶌英雄)

 多くのファンを魅了したピアニスト、フジコ・ヘミングさんが92歳で亡くなって1か月。67歳でのデビューCDとなった『奇蹟のカンパネラ』(1999年)は日本クラシック界では異例の大ヒットを記録し、波乱万丈の人生はテレビドラマ化もされた。フジコさんに長きに渡り密着し見守ってきた写真家・中嶌英雄さんが、フジコさんの意外な交友関係や飾らない恋愛模様を明かした。

 中嶌さんがフジコさんと初めて出会ったのは、『奇蹟のカンパネラ』で「フジコブーム」が巻き起こったあとの、2004年のことだった。

「当時、ベルギーのオーケストラの来日公演の撮影を頼まれたんですが、そのゲストとしてフジコさんが出たんです。その時に撮った写真を見せたら、本人が気に入ってくれて。それから彼女の写真を撮り続けることになった。

 彼女は写真が嫌いで、決まった人に撮らせていなかったんです。シャイで照れ屋だったから、あまり正面から撮られるのが好きじゃなかった。僕は偶然、横顔を多めに撮ってたから、それで気に入ってくれたのかもしれません」(中嶌さん、以下同)

 周囲の評価に流されず、自分のスタイルを貫く——そんなフジコさんのイメージからはなかなか想像しにくい一面だ。

「出会ったばかりの頃、池袋にある東京芸術劇場でフジコさんを撮影して帰ろうとしていたときのことです。ハイヤーからフジコさんが『写真屋さん、乗って行きなさい』と声をかけてくれました。ピアノを弾いてる姿を撮ろうとすると、ピアノの上に置いてあるハンカチや小物をどけてくれたり。そういう優しい気遣いをいっぱいしてくれる人でした。

 芸術家の人はとっつきにくいイメージがあるかもしれないけど、フジコさんは会っていくうちに『この人は、人が好きなんだろうな』と思うシーンがたくさんありました。練習中にピアノの上に猫が乗ってくると、練習曲を止めて『猫ふんじゃった』を急に弾き出したりする。そんなお茶目な感性も好きでしたね」

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