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氷川きよし、愛称「Kiina」を巡る前事務所との“商標登録トラブル”に特許庁も強い関心 “第3の名称”を使用する案も浮上

商標トラブルに見舞われている氷川きよし

商標トラブルに見舞われている氷川きよし

 演歌界の貴公子としてデビューしてから約四半世紀。所属事務所から独立し、再始動を図る氷川きよし(46才)の前に現れた新たな障壁。コンサートを目前に控え、活動名義にかかわる権利問題は課題山積だが、彼には起死回生の一手があるようで──。

《タレント本人とは今後の活動及び芸名使用について協議を開始することに合意しておりますが、まだ具体的な協議には入っておらず、結論に至るには今しばらく時間がかかると思われます》

 特許庁に提出されたこの意見書にある「タレント」とは、歌手の氷川きよし(46才)のことだ。約1年半の休業を経て、今年4月に事務所独立と歌手活動再開を発表した氷川。そんな彼が好んで使う愛称「Kiina」をめぐる“商標登録トラブル”に新たな動きがあった。

 今年3月、特許庁は氷川の前事務所・長良プロダクション(以下、長良プロ)が出願していた「Kiina」の商標登録を却下した。この決定に対し、長良プロは異議申し立てにあたる意見書を提出。そこに記されていたのが冒頭の文章だ。商標登録とは、商品やサービスの名称、ロゴなどを特許庁に登録すること。審査が通り、登録が認められれば、それらは第三者が勝手に利用できなくなる。

「長良プロは、氷川さんの独立前に彼の“新芸名”の有力候補とみられる『Kiina』を、商標登録すべく出願していたということです。そして、それが特許庁により却下されたわけですが、今回の事務所サイドの主張は、“氷川さんと話し合うからもう少し待ってほしい”というもの。そもそも氷川さんと具体的に話し合わずに勝手に出願していた可能性が指摘されています」(芸能関係者)

 氷川は2019年のNHK紅白歌合戦に出場する直前、自らを「kii」と自称し始めた。その後、ありのままで生きるという意味でナチュラル(natural)を加えて「Kiina」と名乗るようになる。2021年のライブでは悩める心情をこう吐露した。

《デビューからいろんな人に「ああしろ、こうしろ」と言われて、そのとおりにしてきて、サイボーグみたい》《kiiとかKiinaって呼んでほしい。“きよしくん”だと、ちょっとキャラを押しつけられているように感じちゃう》

 10代の頃から自身のパブリックイメージに苦しんできた氷川がようやく手に入れた“自分らしい”愛称だったが、長良プロは昨年5月に「Kiina」の商標登録を出願。不意打ちのような商標登録出願は「新芸名封じ」、「独立阻止ではないか」などとマスコミを賑わせ、独立しても「名前が使えない」可能性が囁かれた。そうした報道は特許庁も確認するところであり、今回の決定に至ったようだ。

「却下理由の陳述で特許庁は、『独立阻止のために商標出願を行ったという記事が確認される』『(前事務所が)不正の目的をもって本願商標の出願に至ったことが推認されます』と述べ、公序良俗違反に該当すると断じました」(前出・芸能関係者)

 だがこれで一件落着とはいかなかった。長良プロが提出した異議申し立ては、協議を重ねるための猶予を求めるもので、「Kiina」の権利の行方は、今後の交渉に委ねられることになったのだ。

 そうした経緯も影響したのか、6月20日、氷川は自身のインスタグラムに黒のスーツ姿の写真を投稿してコンサートの告知をする一方、それまでの投稿をすべて削除した。

「現在はこの投稿のみで、インスタのプロフィールにあった『My name is Kiina』の文字も見当たらなくなりました。協議が落ち着くまでは『Kiina』の露出を抑えて静観するつもりなのかもしれません」(前出・芸能関係者)

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