ライフ

精米機、仕込み水…製造工程に一切の妥協なし さまざまなこだわりによって生み出される日本酒『百光 別誂』の味わい

Ciear社のSAKE HUNDRED『百光 別誂』。楯の川酒造が醸す

Ciear社のSAKE HUNDRED『百光 別誂』。楯の川酒造が醸す

「日本酒の可能性に挑戦し、未知の市場を切り拓く」というミッションを掲げる「Clear」。展開する日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」のフラッグシップは「100年先まで光照らすように」という想いを込めた銘柄『百光』だ。今回は2020年に発売したシリーズ商品『百光 別誂』を紹介する。

 同社の商品ラインアップは現在9銘柄。すべて全国各地の酒蔵と共同開発【※1】している。

【※1/『思凛』『響花』奥羽自慢(山形)、『白奏』河津酒造(熊本)、『深星』山梨銘醸(山梨)、『天彩』美吉野醸造(奈良)、『現外』沢の鶴(兵庫)、『礼比』永井酒造(群馬)。*醸造元では、これらの商品の購入はできない。】

「自社の商品構想をよりよい形で具現化できる酒蔵さんに協力を要請しています。『百光』は、どこよりも純米大吟醸造りに経験のある蔵にお願いしたい、という思いが強くありました」(同社代表取締役CEOの生駒龍史さん・以下同)

 本商品の醸造パートナーは、山形県庄内地域の山麓部に酒蔵を構える「楯の川酒造」(山形県酒田市)だ。1832年に創業し、2010年からは蔵で造るすべての酒を「精米歩合50%以下の純米大吟醸酒」に切り替えた。

 また、多くの酒蔵は“磨き”を外部の精米所に委託しているが、楯の川酒造は研削砥石にダイヤモンドロールを採用した精米機を所有している。

『百光 別誂』は「酒米の王様」と称される山田錦(兵庫県産)を使用し、原料米を200時間以上かけて精米歩合18%まで丁寧に磨き上げる。以降の工程も一切の妥協はない。

「一例を挙げると、蒸米に麹菌を繁殖させる麹箱は通常、木製を用いますが、この製造工程ではアルミ製を採用。これにより雑菌の混入を完全にシャットアウトします。酵母は『きょうかい1801酵母』と『山形KA酵母』をブレンドしており、温度変化に弱いため、醪の入った仕込みタンクの最終的な発酵温度を7?8℃に保ち、約1か月かけて、ゆっくりと低温発酵させます」

 また、仕込み水は鳥海山(山形県と秋田県の県境にある標高2236mの山。出羽富士とも呼ばれる)の伏流水を使用。硬度21mg/Lという国内屈指の超軟水だ。ミネラル含有量が少なく、柔らかな口当たりや味わいを引き出す。さまざまなこだわりによって生み出される、その味わいは──。

「18%という磨きによって、透明感のある洗練された味わいを生み出します。そして米由来の瑞々しさと上質な旨み、なめらかさと甘みを感じ、後半は酸味が舌の上を滑るような感覚を覚えます。飲み込んだ後には酸味や苦味が体に溶け込んでいくような余韻も楽しめる、体感時間の長いお酒です」

 ざっくり言えば、「ひと口飲むとおいしい!と驚くと思います」と生駒さんは笑う。

 日本酒業界の悲願である高単価市場の開拓を後押しする1本。ハレの日にぜひ味わってほしい。

【商品DATA】
SAKE HUNDRED『百光 別誂』/2万7500円
内容量/720ml
アルコール分/15.7%
世界中から高い評価を受け、数多くのコンペティションで入賞。百貨店やラグジュアリーホテル、老舗料亭など累計230店舗以上で選ばれている。

取材・文/藤岡加奈子

※女性セブン2024年8月1日号

関連記事

トピックス

三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
NEWSポストセブン