練習を終えグラウンドから出てきてファンに手を振る。自宅に戻れば、また身体のメンテナンスが待っている。トレーナーから「2キロ体重が減ったなら3リッターの水をとるように」とアドバイス
ポルトガルでの1年半は全然ダメ
もちろん、身体の軋みは至るところで起きている。筋肉や持久力の衰えがないはずもない。だが、数値上は至って健康だ。
「人間ドックはもちろん、毎月のように身体の検査をしています。肝臓、膵臓、前立腺、脳といつも数字を細かく見ている。特に心臓は心配で、チームの診断だけでなく自分でも検査に行く。でも、過去のデータと比べても悪くなってないし、先生からは『20代だ、大丈夫』と太鼓判を押されますよ。
毎日朝晩、血圧も自分で測っています。たぶんそんな現役選手いないでしょう(笑)。僕も40代までは健康診断以外で血圧なんて測ったことはなかったし」
シーズン中はアルコールを一切口にせず、ひたすら身体を鍛え、労り、整える日々。ポルトガルでも、鈴鹿でも、レジデンスと練習場、試合場を往復するだけの毎日。自宅に帰れば自分で洗濯し、掃除もするという。
「結局、どこで暮らしてもやることはほとんど同じ。サッカーを軸にして、その街で暮らす人と出会い、練習場に向かい、鍼をうち、超音波治療で深部をマッサージしたりと、身体をメンテナンスして次に備える。まあ、ほとんどの生活時間は、練習と試合への準備に費やされているわけです。
自分の身体をいかに万全の状態でピッチにもっていけるか。僕のルーティーンはどんな場所に行ってもびっくりするくらい不変だし、そういう環境を自分で作り出してきたんです。よりよいサッカーをするために」