試合前、出場選手を鼓舞する現役のレジェンド
そんな規則正しい“合宿生活”を倦むことなくもう何十年も続けてきたのがキングカズなのだ。
「たしかに合宿みたいだけど、サッカーをできる環境を与えてもらっているということ自体、幸せでしょ。みんなに助けられて、支えられて、楽しいですよ。
もちろん、出場時間は少なくなっているし、結果も思うようには出ていない。ポルトガルの1年半にしてもプロとしては全然ダメだと思う。だけど自分の人生にとって、ポルトガルのサッカー文化、生活を味わえたすごく大きな1年半だった。その日々を糧にして、また鈴鹿で結果を出したいし、ひとつでも多くゴールしたい──今はそれだけしか考えていません。その希望も情熱も自分の中からまったく消えていないんです」
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取材・文/一志治夫 撮影/関めぐみ
※週刊ポスト2024年8月16・23日号