矢追純一(右)とはこの後も長く友好関係が続いた
8時30分、番組は生中継に切り替わり、トロントにいるユリ・ゲラーとつながった。8時35分、ユリ・ゲラーが日本に「念」を送り始めた。中継スタジオにいたタレントの松岡きっこが振り返る。
「ゲスト30人ぐらいにスプーンが配られ、ユリ・ゲラーさんが念を送ってくるのに合わせてさすりました。そうしたら早い人は1、2分で、私も5、6分で突然グニャリとしてビックリしました」
それと同時に数分後、スタジオに設置された20台の外線電話が次々と鳴り始め、8時55分の番組終了までやまなかった。
「『時計が動いた、スプーンが曲がった』という電話が放送中だけで300本ぐらい掛かり、日が変わっても続きました。最終的に1000本を超えたと思います」(矢追)
視聴率26.1%。この日以降、超能力ブームが日本列島を席巻する。
取材・文/鈴木洋史
※週刊ポスト2024年8月16・23日号