ライフ

《コロナ前より増加か》公道に椅子やテーブル並べる違法居酒屋や違法キャッチの実態 指導や取り締まりも無視、別の店からは「真面目にやっている店の客が盗まれる」の悲痛

コロナ禍前より、なり振り構わない営業や集客が目立つ(イメージ)

コロナ禍前より、なり振り構わない営業や集客が目立つ(イメージ)

 道路で子供を遊ばせる迷惑行為を行う人たちのことを俗に道路族と呼ぶが、最近、日が暮れると繁華街で道路を勝手に利用して席を拡張する居酒屋道路族と呼びたくなるような人たち、店が増えている。ライターの森鷹久氏が、店の前に勝手に座席をつくる違法な露天居酒屋についてリポートする。

 * * *
 2020年1月に日本で最初の新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、対策として飲食店、とくに酒や接待を伴う店は要注意なスポットとして営業を自粛したり、客も敬遠する場所となっていた。2023年5月に感染症法上での位置づけが5類へ移行し、行動制限が撤廃されても、なかなか夜の街へ人々は戻ってこないと言われたものだ。だが、それから一年以上が経ったいま、各地の主要な繁華街はまだ日が落ちきらない早い時間から酔客で溢れ、暗くなる頃にはどの店も満杯。路上には「居酒屋難民」らしき客の姿も散見されるほどだ。

 コロナ禍を経て、かつての賑わいが戻ったことは確かに喜ばしくはあるが、その一方で、かねて問題視されていたトラブルに拍車がかかる事態にも陥っているという。取材したという民放キー局の情報番組ディレクター(40代)が説明する。

「暑い季節ということもあるでしょうが、居酒屋などの飲食店が店の前の道路に、勝手に座席を作って客を呼び込んでいるんです。特に、サラリーマンの街として知られる東京の新橋や神田、上野ではそうした違法店が多く見られます」(情報番組ディレクター)

 人気店と呼ばれる居酒屋の一部には、店の前の公道に椅子やテーブルを並べて客を呼び込む店が、コロナ禍前からも存在した。もちろん、当時も一部マスコミが取り上げて問題提起するなどし、騒動が落ち着いてはまた並べる、などといったイタチごっこのような状態が長年続いていた。とはいえ、堂々と違法行為を行う店は、ごく一部に限られていたという。

「店主の素性がよくない店とか、ものすごい繁盛店とか、そういったところは公道に机と椅子を並べていました。ですが最近だと、そうした違法行為とは無縁だった店や、新規にオープンした店も外に座席を作っているんです」(情報番組ディレクター)

形だけの指導はしていますよ

 新橋や神田の居酒屋が立ち並ぶ通りへ実際に行ってみると、店の外の公道に椅子やテーブルを設置する違法状態がいくつも見つかった。いや、見つかったというよりは、あまりに多くの店が堂々と行っているため、一般客からすると「路上の席で酒が飲める通り」とすら認識されているような具合だ。中には、店内の座席数よりも店外の座席数が多い、ハナから路上営業を見越した上でオープンしたとしか思えない店まである有様だ。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
復興状況を視察されるため、石川県をご訪問(2025年5月18日、撮影/JMPA)
《初の被災地ご訪問》天皇皇后両陛下を見て育った愛子さまが受け継がれた「被災地に心を寄せ続ける」  上皇ご夫妻から続く“膝をつきながら励ます姿”
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
武蔵野陵を参拝された佳子さま(2025年5月、東京・八王子市。撮影/JMPA)
《ブラジルご訪問を前に》佳子さまが武蔵野陵をグレードレスでご参拝 「旅立ち」や「節目」に寄り添ってきた一着をお召しに 
NEWSポストセブン
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
前田亜季と2歳年上の姉・前田愛
《日曜劇場『キャスター』出演》不惑を迎える“元チャイドル”前田亜季が姉・前田愛と「会う度にケンカ」の不仲だった過去
NEWSポストセブン