芸能

《大ヒット》『極悪女王』ゆりやんレトリィバァが見せた「稀代のヒール・ダンプ松本への変貌」 心理士が注目した「心理的コントロール」

Netflix公式Instagramより

ゆりやんレトリィバァが演じるダンプ松本が話題に(Netflix公式Instagramより)

 事実をもとにしているとはいえ“フィクション”だし、本人ではないと分かっているのに、まるでノンフィクションを見ているような錯覚に陥ることがある。ダンプ松本を演じるゆりやんレトリィバァが変貌ぶりを見せたNetflix『極悪女王』も、そんなドラマのひとつだろう。臨床心理士の岡村美奈さんが、ダンプ松本としてゆりやんが発揮した「心理的コントロール」について分析する。

 * * *
 インスタグラムを見ると、ピンクのチェーンを振りかざすように握った写真が真っ先に目に飛び込んでくる。可愛い衣装を着て、濃いピンクのアイシャドーにワインレッドの口紅をつけているお笑い芸人のゆりやんレトリィバァだが、怖い形相でこちらを睨んでいる様子はヒールそのもの。頭上につけているのは大きな黒いリボンなのに、髪が逆立っているように思えてしまう。やはりNetflixシリーズ『極悪女王』のインパクトが強いせいだろう。

 クラッシュギャルズのライオネス飛鳥を演じた女優の剛力彩芽さん、長与千種を演じた唐田えりかさんと一緒の楽し気な写真や、優しい表情を見せているモノトーンの写真よりも、その後に出てくるヒール役で威嚇する顔の写真に目がいってしまう。その写真は強烈な個性の強さを放っているのだ。

 公開直後から評価が爆上がり、迫力満点のアクションドラマでもあり、胸が熱くなる青春ドラマでもある『極悪女王』を観て、かつて画面を通して繰り広げられていた血みどろの戦いを思い出した。今の時代なら、放送した途端、あちこちからクレームの嵐が吹き荒れること間違いなし。だが、勝ち負けが決まっているのだろうと多くの人が思っていたプロレスにおいて、善悪がはっきりと目に見え、そこまでやるか!?というマッチだったからこそ、観ていた人たちは真剣勝負のように思えて熱狂したような気もする。

 リングの外では、お世辞にもうまいといえない歌と踊りでアイドル以上にカリスマ的な人気を誇った女子プロレスラーもいれば、最恐、最凶ヒールとして罵詈雑言を浴びせかけられたプロレスラーもいた。憎まれ、嫌われながら圧倒的な人気と存在感を持っていたのが「極悪同盟」のダンプ松本。『極悪女王』はプロレスラーを目指した松本香がダンプ松本という稀代のヒールとして活躍した物語だが、これがめっぽう面白い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン