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《古きよき時代の象徴となる百恵さん》『ありがとう あなた』『さよならの向う側』三浦祐太朗が母の名曲を中国で熱唱し観客大合唱 1980年ブーム再来で人気は増すばかり

現在は孫育てや犬のお世話に励んでいるという百恵さん(2024年1月)

現在は孫育てや犬のお世話に励んでいるという百恵さん(2024年1月)

 伝説の引退コンサートから44年が経っても、その輝きは褪せることなく、次代に受け継がれている──。かつて「山口百恵」としてその名を轟かせた三浦百恵さん(65才)の長男で、シンガーソングライターの三浦祐太朗(40才)が11月2日、中国・上海で行われた「第23回中国上海国際芸術祭」に参加し、自身初の海外ソロ公演を行った。

「祐太朗さんは、全18曲を熱唱しました。公演は大盛況で、1975年に百恵さんがリリースした名曲『ありがとう あなた』を歌ったときは会場が沸き立ちました。観客全員が、歌唱する祐太朗さんに合わせて日本語で歌ってくれたので、祐太朗さんはびっくりしたとか。百恵さんも自身の楽曲が海を越え、時を越えて大合唱されたと聞き、驚くとともに、とても喜んでいたそうですよ」(音楽関係者)

 百恵さんは中国でも押しも押されもせぬ大スターだ。きっかけは後に夫となる三浦友和(72才)と共演したドラマ『赤い疑惑』(1975〜1976年、TBS系)が、1984年に中国全土で放送されたことだった。

「百恵さん演じる白血病を患った主人公・幸子が、苦難に耐えながら健気に前向きに生きる姿に中国の視聴者は胸を打たれ、涙しました。『ドラマの放送時間には街から人がいなくなる』と言われたほどの人気ぶりで、当時の中国の若い女性たちの間では『幸子ヘア』や『幸子シャツ』が大流行。そのドラマの主題歌が、ライブで合唱された『ありがとう あなた』だったんです」(芸能関係者)

 中国でのドラマ放映時、すでに百恵さんは芸能界を引退していたが、彼女の関係者や友和の元には中国から多くのファンレターが寄せられたという。

「百恵さんは、国を超えて自分の演技が届いてうれしい、と周囲に明かしていたそうです。また、友和さんは、2000年頃に北京を訪れた際、街中で百恵さんのブロマイドが売られているのを発見したとか。放送から20年近く経っても色褪せない人気ぶりに夫婦で驚いたそうですよ」(前出・芸能関係者)

 そこからさらに20年以上が経過。現在、百恵さんの人気は衰えぬばかりか、勢いを増している。

「いま、中国では『1980年代ブーム』が再来しています。コロナ禍で閉塞感を抱いていたなか、文化大革命という混乱の時代が終わり、希望にあふれていた1980年代を懐古する人々が増えたのです。百恵さんは中国でコンサートを行ったことこそありませんが、1980年代を代表する彼女の存在は古きよき時代の象徴として映っているのでしょう」(前出・芸能関係者)

 祐太朗も、「百恵さん人気」に一役買っている。2019年には『ありがとう あなた』をカバー。中国の若者たちにも知ってほしいという思いから、日本語と中国語の両方でレコーディングに挑んだ。

「ミュージックビデオが公開されると、中国版『X』である微博内の『アジア新曲ランキング』でトップ5に入るなど、大きな話題になりました。その甲斐あってか、若年層にも百恵さんの存在が広く知られるようになり、今回のライブにも若者の姿が見られました。祐太朗さんはアンコールで百恵さんの『さよならの向う側』も披露。こちらも観客と一体となって大合唱になったそうですよ」(前出・芸能関係者)

 心に響く歌は、時代も国境も越える。

女性セブン20241128日号

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