メガネのレンズは入っていない
「彼らは人気者ですから、いろんな人が近づいてきてサインや握手を求めてきて騒ぎになるじゃないですか。当たり屋みたいなのも近づいてくる。
僕はそうしたいざこざを丸くおさめるのがうまかったんです。猪木さんは真面目で無口な方でしたね。亡くなる数カ月前にお会いしたら車椅子姿で、僕の手を握って離さない。目を見たら涙ぐんでいる。それを見たら僕も涙でグチャグチャになりました…」
芸能生活50年超。振り返って何を思うのだろうか。
「女房にずっとマネージャーを任せてやってきたので、そうではなく、公私をキチンと分けて事務所と契約していれば良かったかな、というのが反省。でも、TBSに声をかけてもらい、23年間も契約してもらっていましたから、ラッキーだったなと思います」
凡ちゃんの芸能人生はまだまだ続く──。
(了。第1回から読む)
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト)