バレリア・マルケスさんが銃撃された後、ライブ配信に映り込んだ何者かの顔(SNSより)
配信の最後に映り込んだ“犯人の顔”
ハリスコ州検察庁によると、今回の銃撃事件を「フェミサイド事件」と見て捜査を進めているという。フェミサイドとは、性別を理由に、女性のみを標的とする殺人のこと。世界最大の国際人権NGO「アムネスティ・インターナショナル」によると、2020年にメキシコで殺害された女性のうち4人に1人がフェミサイドの被害者とされている。
一方、メキシコの全国紙「Milenio」では麻薬密売組織による犯行の可能性もあると報じられている。
「報道によると、バレリアさんは麻薬密売人と数か月間の交際関係にあったといい、その男性が配達員のフリをして彼女を殺害したのではないかという情報もあります。しかし州検察は、現地時間5月14日現在、犯人の特定には至っていないとの声明を発表。いまだ情報が錯綜しており、真相は明らかになっていません」(同前)
しかしながら、バレリアさんのカメラは犯行の一部始終を捉えており、配信が終了する直前には、何者かの顔も映りこんでいたという。
「現在、映像に映った何者かについても、個人の特定に至ったという発表はありません」(同前)
佐藤愛里さん刺殺事件で、高野容疑者は「ライブ配信を見て高野さんの居場所を知った」といった供述をしている。今回も犯人はライブ配信を見て犯行に至ったのだろうか──。
ライブ配信中の銃撃事件の裏でなにが起きていたのか。続報が待たれる。