「ヨガの母」「宇宙の母」という意味を持つ「ヨグマタ」。ヨガのマスターとして与えられた尊称を持つ相川圭子さんが読者のお悩みに答える、週刊ポストでの人生相談連載。第23回目の相談はこちら──。
Q:わが家にはとにかくモノがあふれています。応援している球団やサッカーチームのグッズや雑誌類、子どもの頃から大好きな車のアイテムなどなど。いきがいにも通じる趣味なので増える一方で、捨てる気にもなりません。コレクションに囲まれているのも幸せな時間です。ただ、“終活は断捨離から”とも聞きます。なぜ、断捨離をすべきなのでしょうか。モノを整理することにはどんな意味がありますか?(72歳、無職)
モノが豊かでも心の深い所は満たされません 役割を終えた宝物は感謝して手放しましょう
A:趣味のコレクションは安らぎをもたらす宝物なのですね。その一方で、今あなたはそこから少し自由になりたいのかもしれません。なぜなら世間で言われている終活や断捨離のことが気になり始めたからです。
あなたが集めた宝物は過去の遺物で、あなたを楽しませる役割は済んだのです。それは執着の心であなたを振り回し、エネルギーを消耗させる存在でもあります。
心の性質は磁石のようであり、常に外側から同じ性質のモノを引き寄せ、あなたのキャラクターを作ります。心は欲しい何かを得たら、それへの興味は終わり、新たに同じようなモノを求める執着を作り続けます。モノで豊かになっても心の深い所は満たされません。そして満たされない寂しい心が、死後も迷いの世界をさまよい続けるのです。
元気なうちに片付けて、すっきりして旅立ちたいものですね。しかし心の執着は強いので、ただ捨てただけでは、再びモノを集めて、ためこんでしまいます。モノの断捨離に加えて心の断捨離が必要なのです。
断捨離とは、本来はヨガの真の悟りの教えです。まず心の執着を断つ、するとモノを捨てられるようになり、執着から離れられるということです。この断捨離の修行は、ヒマラヤ聖者が発見しました。それがヒマラヤシッダー瞑想です。
この秘法瞑想は高次元の波動で心を浄化して執着をとり、変容させて無心の境地に導きます。モノへの依存から、永遠不滅の存在で、自由で平和でパワフルな本当の自分に向かう。これが人生の本当の目的です。これは悟りへの道であり、ストレスをなくしパワーや叡智をいただいて楽に生きていくことができます。
そしてまずあなたが今できることは感謝の行です。あなたの宝物に感謝して手放します。すべてに感謝の思いで接しましょう。その思いでよい現象を引き寄せ、幸福になります。心の執着が外れ、やがては天国に導かれるでしょう。
【プロフィール】
相川圭子(あいかわ・けいこ)/女性で史上初めて「究極のサマディ(悟り)」に達した、現在世界で会える唯一のヒマラヤ大聖者。5000年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者で、2007年にはインドスピリチュアル協会から最高の聖者の称号「マハ・マンダレシュワル」を授かる。2016、17年には国連本部で主賓として平和のスピーチも行なった。TBSラジオ『相川圭子 幸せへのメッセージ』にレギュラー出演中。著書は累計100万部を超える。
協力:サイエンス・オブ・エンライトメント https://www.science.ne.jp/
※週刊ポスト2025年5月30日号