しかし、5月場所後の理事会でも宮城野部屋再興がテーマには上がることはないという。そこには若手親方から宮城野親方に好意的な声が出ていることも無関係でないようだ。どういうことか。
「執行部が宮城野部屋の再興を早くても1年後とする理由は、来年1月場所後に協会の理事選があることも関係しているそうです。宮城野部屋の再興を認めると、宮城野親方が理事に当選できるだけの票を外国出身親方や若手親方から確保したうえで、理事選に出馬するのではないかと恐れているというのです。
仮に宮城野親方が理事に当選すれば、これまで宮城野親方を排除しようとした現執行部の親方が冷や飯を食わされることになりかねない。八角理事長(元横綱・北勝海)は集大成としてもう1期やりたいという意思も強く、宮城野親方に“第二の貴の乱”を起こされたくない。そうした思惑から部屋再興が先送りされているようなのです。宮城野親方としては、心中穏やかではないでしょう」(前出・若手親方)
深まる執行部との対立。どのような決着を見ることになるのか。