マレーシア留学は「自分自身とじっくり向き合う貴重な時間でした。娯楽がないので、暇なんですよ(笑)」
中学校入学の前に「疲れちゃった」訪れた“キャパオーバー”
──中学校に入る直前に、芸能活動を一時休止しましたね。
ふと、なんか変わりたいなと思いました。それまでは「求められること」を忠実にやれば評価されたけど、成長するにつれて人間関係や可愛がられる力が必要になって、しかも“自分のカラー”を出していかなくてはいけない。
受け身ではなく、自発的にその目標に向かうとダメだということを突き付けられて、12歳の私のキャパでは受け止めきれなかったんだと思います。
そうした時、ふと芸能活動をしていない「自分」も知りたいなと。そのためには日本を出たくて、留学という道を選びました。
──芸能活動が、息苦しかったですか。
子役って、通常ならあり得ない状況に対して、無理やりにでも納得するしかない職業なんですよね。言語化能力も未発達だし、何らか疑問をもったとしても、自分の心を守るためには周囲に同調しなくてはいけなかった。
ただ、今だからわかるのは、私は意見がぶつかっても議論したいタイプの人間で……そうしたギャップが、今思えば苦しかったのかもしれないとは思います。
──休みたいということを最初に伝えたのは?
最初に相談したのは母です。「やりたいことを楽しくやればいいよ」と、休むことも受け入れてくれて、感謝しています。その理解があったからこそ、自分を見つめ直す大切な時間を持つことができました。