留学後、高校1年生で起業した
調べる人がいてバレましたけど、それ以上は何もなく(笑)。そうそう、面白かったのは、通っていたインターナショナルスクールには、ドラマの必修授業があったんです。そこで初めて演技について学んで、演劇クラブにも入りました。
海外のお芝居の作り方って、作品に対する向き合い方から日本と全然違うんですよ。感覚の話になるんですけど、日本って、共感ベースの物語ですよね。それに対して、海外は相手に考える余地を与える描き方を模索する。個々人の考えるように考えてほしい、というスタンスなのかな。関わる人全員が徹底的に議論して、ひとつのものを作り上げる。この経験は刺激的でした。
──コロナ禍で帰国した後、高校1年生で起業しましたよね。
中学生の頃から起業したいと思ってはいたんです。中学1年生の時に地元の友達を集めて、自分の人生を計画しよう、というイベントを開いたりしていて。さらに留学したことで、私は主体的に何かを運営するのが合ってるのかなと思って、それができるのが起業でした。
──ベンチャー企業としてビジネスを立ち上げる際も、軸に置いたのは「自分」の存在でしたね。
学生が自分と向き合い、やりたいことや夢を引き出すためのワークショップやイベントを開催していました。私が身を持って学んだこと──世界は自分の「認知」の仕方で全然変わるんだ、ということを考える場を提供したい、という思いがあって。やりたいことを考えるのって、めっちゃわくわくするじゃないですか。考えるだけでなく、そこから次の行動に繋がる1歩になれたらと。
【プロフィール】渡邉このみ(わたなべ・このみ)/2006年7月25日 大阪府出身。2011年映画『八日目の蟬』薫役で映画デビュー、2012年第35回日本アカデミー賞新人俳優賞を最年少受賞。2019年小学校卒業とマレーシア留学を機に芸能界休止。2024年Miss Teen Pan Pacific International 2024 受賞、同年俳優活動復帰。身長155cm。