疑惑を全面否定したブランド被告(本人のインスタグラムより)
これらの行為はいずれも被害女性たちの証言によるものだ。20年以上前の被害が今になって表面化したわけだが、当時は恐怖とブランドの“影響力”の前に、誰も告発することができなかったという。
「彼が経営陣に守られている」
「イギリスの公共放送BBCの内部調査では『下着に指を入れられた』『トイレに連れ込まれて男性器を見せられた』といった証言があったものの、そうした訴えが表沙汰になることはなかった。ブランド被告はBBC内部でも一目置かれた存在で、スタッフらは『彼が経営陣に守られている』と感じていたようです。何か言えば、自分のキャリアに支障が出ると感じるほどの影響力だったのでしょう。日本も同じような芸能関係者の事件がありますが、世界共通の問題なのかもしれません」(国際ジャーナリスト)
ブランド被告は、イギリス・エセックス出身で、写真家の父と母の一人っ子として生まれた。両親は生後すぐに離婚して、シングルマザーの家庭環境で育っている。16歳の時には母のパートナーとのトラブルから家を出て、大麻やLSD、エクスタシーなどの違法薬物に手を染め、演劇学校を退学させられるなど、荒れた少年時代を送っていたという。
一方、2000年ごろからマイク1本で観客を楽しませるスタンダップコメディアンとして人気を博し、2004年にはテレビ番組『ビッグ・ブラザーズ・ビッグマウス』や、英BBCラジオの番組で司会を務めた。アメリカにおいても『寝取られ男のラブ♂バカンス』といったコメディ映画で主演を飾るなど、数々のコメディ映画などに出演。コメディアンとして、順風満帆に道を歩み続けてきた。