辞職勧告決議案が可決された静岡県伊東市の田久保眞紀市長(右/Xより)
「決議については重く受け止めております」──“学歴詐称疑惑”を受け7月7日、伊東市議会で全会一致の辞職勧告決議案が可決された田久保真紀・伊東市長(51)。同日15時に行う予定だった記者会見を19時半からに変更し、進退表明を発表する予定となっている。
田久保市長はことし5月、伊東市長を2期務めた小野達也氏(62)を破り初当選したばかり。当選後に発行された市の広報誌などには〈東洋大学法学部卒業〉と記載があったが、7月2日に「卒業ではなく除籍」であると発覚し、県内外に波紋が広がっていた。全国紙記者が語る。
「先に行われた伊東市議会では辞職勧告と同時に、強い調査権限をもつ百条委員会設置の決議案も採択されました。勧告を受け入れない場合、同委員会による厳しい調査が行われることになる。
百条委員会では“学歴詐称”が公選法違反の罪にあたる『虚偽事項の公表』かどうかや、6月4日に市議会議長らに見せたとされている“卒業証書らしきもの”が何だったのかが争点になる見込みです。仮に公選法違反にあたると認められた場合、その時点で失職となる可能性もある。
また百条委員会の調査で違反事項などが確認されずとも、市議会は閉会後にあらためて不信任決議案を出すこともできます。どのみち、市政の混乱は避けられないでしょう」
当選からわずか2か月で進退を迫られる事態となった田久保市長。7月2日に大学を除籍していたことを明かした会見後、伊東市役所には苦情が殺到し、混乱を極めている。
市の秘書課によれば「他の部署も含めて対応にあたっており、手が回らない状態。苦情件数も正確にカウントできていない」とのことだったが、その内情は現在もあわただしいようだ。市政関係者が語る。