Instagramのフォロワーを40万人近く抱えるなど人気を博していた(インスタグラムより)
昨年にもポルノ女優が「フェンタニル」で死亡
米国では、フェンタニルの中毒者の急増が深刻な社会問題となっている。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の発表によると、2023年には薬物の過剰摂取で推定11万人以上が死亡しており、その約7割がフェンタニルによるものだという。
日本にとっても他人事ではなく、6月25日に日本経済新聞が報じた「米国へのフェンタニル密輸、日本経由か」というスクープが世間に衝撃を与えた。報道によると、フェンタニルをアメリカへ不正輸出するための中国人による組織が、日本に拠点をつくっていた疑いがあるとのことだ。
7月7日、ジョージ・グラス駐日米国大使はX(旧Twitter)で、〈フェンタニルにより、毎日200人を超える米国人が命を落としている〉と、日本語と英語で投稿。不正流入を防ぐための協力体制を日本側に求めている。
「アメリカでは依然として、毎日200人近くがフェンタニルの過剰摂取で亡くなっていると言われています。ペイジさんの業界でも、昨年に死亡事例がありました」(同前)
2024年1月24日(現地時間、以下同)、業界のスター女優ジェシー・ジェーンさん(享年43)と恋人の男性が、オクラホマ州ムーアの自宅で亡くなっているのが発見された。半年後の7月7日に調査結果が公表され、死因が「コカインとフェンタニルの過剰摂取」であると判明した。
ジェーンさんが亡くなる前の最後のInstagram投稿には、彼女の冥福を祈るコメントが数多く寄せられたが、なかにはやりきれない怒りのようなコメントも存在していた──〈フェンタニルは地球上で最悪の物質だ〉(ジェーンさんのInstagramコメント欄より)。
相次ぐ悲劇を食い止めるため、関係機関は対策を急いでいる──。