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新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか

場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里

場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里(撮影/太田真三)

 4年ぶりに東西の横綱が並んだ名古屋場所。こけら落としの新会場IGアリーナで、大の里(25)も新横綱として「こけら落とし優勝」を狙う。

 新横綱場所での優勝となれば、師匠の稀勢の里(二所ノ関親方)やその師匠の隆の里(元鳴戸親方)らと並ぶ子弟3代の偉業となる。同時に3連覇となれば大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花など歴史に名を残す大横綱7人の仲間入りをすることになる。

 しかし、大の里は場所前から謙虚さを失うことはなかった。番付発表会見では「目の前の一番を大切にやっていけば、おのずと結果は出る」と平常心を強調し、その後は「最善の準備を尽くして場所に挑みたい」と繰り返して多くを語らなかった。

 それには理由があった。大の里が唯一苦手とするのが名古屋場所だからだ。デビュー2場所目の2年前は幕下で4勝3敗、新関脇で臨んだ昨年は4日目までに3敗して9勝6敗で終わり、過去2度の7月場所は苦しみ抜いた末の勝ち越しだった。

 場所前の6月29日、大の里は故郷の石川・津幡町で横綱昇進パレードを行ない、町民の人口に迫る3万7000人が沿道を埋めた。期待の現われだが、昨年も5月場所で初優勝して津幡町で祝賀パレードを行ない、その後の名古屋入りで苦戦した経験がある。先輩横綱の姿も影響した。

「3月場所を新横綱で迎えた豊昇龍が『なにがあっても休場しない』と臨んだが、9日目までに4敗して休場。平幕に敗れて金星を配給して休場に追い込まれるという新横綱のプレッシャーを目の当たりにしている」(相撲担当記者)

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