デジタル写真集『咲月 そのヌード、煌々と光り輝く』
“令和感ゼロ”の世界観
────そもそも摂食障害になった原因は何かあるんですか?
学生時代はソフトテニスとかずっとスポーツをやってきたんですけど、社会人になってからバドミントンを始めたんです。山口ってバドミントンがとても盛んで。毎日毎日練習したり、大会に出たりして、全日本社会人バドミントン選手権出場を目指すようになり、中国地方大会の地元代表に選ばれたりするようになったんですけど、とにかく練習しなきゃということで体を追い込んでしまって、試合中に右ひざの前十字じん帯を切ってしまったんです。
手術してリハビリを始めるんですけど、ずっとのめり込んできたものを急に取り上げられた状態で何もできなくなると、ストレスで食べられなくなっちゃったんです。なんとか1年半で競技に復帰はしたんですけど、復帰2戦目ぐらいでこんどは左膝の前十字じん帯を切っちゃって、心がぽきっと折れてしまいました。「もうあのきついリハビリには耐えられない」と思って競技もやめて、そこからどんどん体重が落ちていきました。
────そうしてモデルの世界に出会ったわけですね。モデルとしてのご自身の魅力はどういうところだと思いますか?
胸はKカップあるんですけど、ただ胸が大きいとか、ただお尻が大きいとかではなく、たぶん全体のバランスがいい意味でエロくないんだと思います。たまに「彫刻っぽいね」と言われるのもそういうことかなと。出るところは出ていて、体つきが絵や彫刻などの作品になりやすいというところはセールスポイントだと思っています。
あとは「目つきがいい」とよく言われます。すっぴんの時に目力がすごく出やすいので、「すっぴんで撮影しましょう」と言われることが多いです。
────初めてのデジタル写真集『咲月 そのヌード、煌々と光り輝く』も、ものすごいパワーを感じさせる、強烈な印象を残す作品だと思いました。咲月さんのこれまでの歩みをうかがって、目や表情や体から「生きる力」があふれているのだと理解しました。
この作品は写真家の甲斐公康さんと5日間の撮影で作り上げました。着物も水着も、衣装はすべて甲斐さんが用意してくれたものです。栃木県にある廃墟や、自宅でも撮影しました。昭和の時代にタイムスリップしたような、“令和感ゼロ”の世界を楽しんでもらいたいですね。
【プロフィール】咲月(さつき)/1997年5月19日生まれ、山口県出身。身長158cm。会社員を経て2022年からヌードモデル活動を開始。特技はバドミントン
撮影/甲斐公康