ドラッグを口にした男性は立てなくなっていた(TikTokより)(※写真は海外でのドラッグ使用者が撮影されたものです)
ゾンビドラックを使用した少年は…
県警は7月9日、本島中部の浦添市の公園内で含有するリキッドを所持していたとして20歳の男2人を逮捕。これが初の摘発事例となったのを皮切りに、8月10日には那覇市内の16歳の無職少年を所持容疑で逮捕している。
地元紙によれば、家族からの通報を受けて署員が駆けつけた際、少年は「うつろな目で自宅のリビングに座り込み、手足はけいれんし、寄声を上げていた」という。
以前から、裏社会でも「ゾンビタバコ」の県内での浸透は認知され始めていた。
ある暴力団関係者は、「昨年ごろから、那覇の歓楽街の松山にあるクラブでかなり出回っているという話が聞こえてきていた。非合法化される前に『バイ(売買)』の話が不良連中に回っていたというのも聞いていて、半グレが請け負って若い子を中心に売って回っているようだ」と内情を明かす。
米国では、同じく中毒者を“ゾンビ化”させる合成麻薬「フェンタニル」を含む麻薬性鎮痛薬「オピオイド」の乱用が問題になっている。わずか2ミリグラムの摂取が致死量になる可能性もあるともいわれ、米疾病対策センター(CDC)の推計では、米国内での死者は、2024年だけで5万4743人に達するとされており、その危険性のほどがうかがい知れる。
沖縄発の日本版「ゾンビドラッグ」の蔓延に、最大限の警戒が必要となりそうだ。