遠野の寝室。ここ数年はリビングで寝ていたという(本人のブログより)
現在のマンション
9月上旬、遠野さんが住んでいたマンションの住人に話を聞いた。
「空き部室のポストはテープで塞がれていることが多いですが、遠野さんが住んでいた部屋のポストには、今も郵便物が配達されているようです。まだ部屋を完全に引き払ってはいないのかもしれませんね」
別のマンションの住人はこう語る。
「別のフロアに清掃が入っているのを目撃しましたが、遠野さんの住んでいた部屋で、大がかりな特殊清掃があったとは聞いていません。空き部屋はカーテンが取り外されていますが、彼女の部屋には今もカーテンが付けられたままですよ」
1999年、NHK連続テレビ小説『すずらん』でヒロインに抜擢された遠野さん。女優やタレントとして多くの作品に出演した一方で、摂食障害や心の病について公表していた。芸能プロ関係者が明かす。
「プライベートでは一般男性と3度の結婚。入籍して2週間でスピード離婚したこともあり、世間を驚かせてきました。
バラエティー番組ではあえて強気な様子でしたが、インタビュー取材などでは本音で語り、人柄のよさが出ていました。私生活では『いつ死んでもいいと思って生きている』と、周囲に語っていたようで、後先のことはあまり考えないで前へ進む性格でした。ただ、彼女は自分が作り上げた“女優・遠野なぎこ”の生き方を常に意識していました」
生前、彼女が使用していた携帯電話の番号に連絡してみると、ある音声が流れた。
「ただいま電話にでることができません。ピーという発信音の後に、お名前とご用件をお話しください」
遠野さんの携帯はいまもまだ契約が続いていた。「留守番電話」を受け付けているというのは、何を意味するのだろうか──。