「ラブホテル代は私費で支払っている」と回答
市長もX氏も「ホテルに行ったことは間違いありません」などと認め、また、市長はX氏が妻帯者であることについては「知っています」と回答した。
X氏は、ホテルに行ったことは認めた上で「男女としての一線は超えてはおりません。ただ、客観的に見れば、場所が場所だけに、疑われても仕方ないと思います」と不貞行為については否定している。
男女の関係がないなかで、なぜ頻繁にラブホテルを利用しているのか。市長はこう説明した。
「X氏にはプライベートでも仕事に関する相談や打合せにのってもらっていました。2⽉頃までは飲食店やカラオケボックスで話をしていましたが、周りの目があり、仕事の具体的な会話もできないことから、人目を気にせず話ができるところということで、(X氏から)ホテルはどうかと提案を受けたものです」
X氏も「2月頃まではカラオケボックスで相談をしておりましたが、やはり人目があるということで、受付など人との対面を避けて密室となるホテルを提案いたしました。この判断が軽率であり思慮が浅かったと反省しております」と回答している。
一般的にいえば、ラブホテルの利用は性行為があったと強く推認され、不倫をめぐる訴訟などでもホテルを2人で出入りする写真は強力な証拠になる。男女トラブルに詳しい桜井祐子弁護士はこう解説する。
「不倫をした人が自身のパートナーや相手のパートナーから不貞の法的責任を問われた際に、いわゆるラブホテルに2人で入った証拠を押さえられつつも『性的な行為はなかった』と主張することはあります。しかし、いわゆるラブホテルは、男女の逢瀬を用途とするものという社会常識からして、裁判で『性的関係はなかった』という言い逃れが認められるケースは稀です。今回のように、2か月という短期間で9回と回数を重ねている場合だと、そういった主張はより説得力に欠けると言わざるを得ません。もちろん、『性的行為ではない、そこでしかできない何かをしていた』ことを裏付ける決定的な証拠などがあれば別ですが、そのようなケースは極めて稀です」
2人はラブホテルを利用する際「3時間の休憩」で入ることが多かった。たびたび利用しているラブホでは、1回5300〜5700円程度。7月から9月までの他のホテルでの利用分も含めた計9回で5万円程度になる計算だ。ホテル代については、市長は「すべて私が私費で支払っています」と答えた。
「仕事に関する相談や打合せ」だったから、“経費”は上司である市長が支払ったということだろうか。
そうなると、公用車の扱いに疑問が残る。