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《女子ゴルフ黄金世代》同学年の渋野日向子と原英莉花の明暗 米ツアー挑戦の結果を分ける「ドロー」と「フェード」の球筋の違い

同学年の渋野日向子(左)と原英莉花(Getty Images)

 次々と新しいスターが生まれる女子ゴルフ界にあって、1998年度生まれの“黄金世代”は格別の輝きを見せてきた。その中心にいたのが、2019年の全英女子OPを制した渋野日向子(26)と2020年、2023年に日本女子OPで優勝した原英莉花(26)だ。だが、海の向こうでのふたりの挑戦は今、残酷なほどにくっきりと明暗が分かれている。

米下部ツアーから這い上がる強さを見せた原英莉花

“シブコスマイル”が消えて久しい。

 今季は米女子ツアーで日本勢が華々しく活躍し、山下美夢有(24)、竹田麗央(22)、西郷真央(23)が年間ポイントのトップ10に入るが、2022年から本格参戦する渋野はランキング102位に沈んでいる(9月15日時点)。

 10月のアジアツアー4試合への出場は絶望的となり、残りわずかな試合で80位以内の来季のフルシード権、100位以内の準シード権が得られるかの瀬戸際にある。

「昨年はメジャー2試合でトップ10入りする大舞台の強さを見せてフルシードに復活。ただ、今年はその勝負強さも影を潜めている。シード落ちすればQシリーズ(最終予選会)に回り、そこでも出場資格が得られなければ、米国での挑戦を続けるには下部ツアーに出るしかない」(ゴルフ担当記者)

 対照的に今季、米下部ツアーから這い上がる強さを見せたのが原だ。

 昨年のQシリーズでは1打及ばず最終ラウンドに進めなかったが、下部ツアーでランキング4位につけ、来季の昇格を決めている。米国ゴルフ専門局で解説者を務めた経験もあるプロゴルファーのタケ小山氏はこう言う。

「原さんのように日本で活躍していたプロにとって、米下部ツアーは賞金額が少なく、移動の負担も相当に大きい過酷な戦い。コースも“こんなところでやるのか”というローカルなゴルフ場が多い。技術的には山下らと同水準にあり、昇格は当然とも言えますが、厳しい環境で揉まれるなかで結果を出したことには価値があります」

 高校時代からジャンボ尾崎に師事してきた原だが、日本ツアーのシード権を放棄してまで、過酷な環境に身を置いたのはなぜか。1月のジャンボの誕生日会に参加した原はこう話していたという。

「もともと飛ばして優位に立っていたのが、気が付いたら(方向性ばかり気にして)フェアウェーに打つゴルフになっていた。それを自分で変えたい。だから下部ツアーでもいいから挑戦したい」

 その言葉を直接聞いた軍団の一員である飯合肇は、2月のジャンボゴルフアカデミーのセレクションの場で、「英莉花は日本で試合に出て小さくまとまるのがイヤだったみたいだね。明るくしていたけど、辛そうでもあった」と証言している。

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