今年4月に追突事故を起こした広末涼子
10月4日に放送された『オールスター後夜祭’25秋』(TBS系)で俳優・広末涼子(45才)が起こした交通事故をクイズの題材にしたことで、広末の所属事務所が抗議、それに対してTBSが謝罪する騒動に発展した。コラムニストの石原壮一郎氏はこの一連の騒動を「お互いに得した大人の手打ち」とみる。その理由について石原氏が解説する。
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バラエティ番組で所属タレントが失礼な扱いを受けたら、事務所としての役目を果たしてきちんと抗議する。自分に非があると思ったら素直に迅速に謝る。謝罪を受けたら寛大に許して感謝の言葉を述べておく――。
大人による大人のやり取りによって、どちらも得する展開になりました。女優の広末涼子の所属事務所が、10月4日深夜に放送されたTBS「オールスター後夜祭’25秋」で、4月に広末が起こした交通事故をクイズのネタにしたことを抗議した件です。
所属事務所はTBSに対して6日付で、名誉回復措置を求める内容証明を送付するなど正式に抗議。それに対してTBSは9日、公式サイトに「この度の放送内容について、広末涼子さんならびに関係者の皆様方にご迷惑をお掛けしましたことをお詫びいたします」などと記した謝罪文を掲載します。
さらに、同じ日に広末側も事務所の公式サイトで「【お知らせ】(中略)TBSテレビより正式な謝罪を受け、該当する放送内容について同社公式サイトに謝罪文を掲載し、配信中の動画から該当箇所を削除する対応が取られました。このたびの迅速かつ誠実なご対応に感謝申し上げます(以下略)」と発表。当事者間においては、これで手打ちになりました。
あらためて振り返ってみると、当事者以外にとっては何の関係もない、けっこうどうでもいい話です。勝手な推測ですが、たぶん当事者も本気で腹を立てて抗議したわけじゃないし、本気で申し訳ないとも思っていないでしょう。お互いがそれぞれの「仕事」をきっちりやって、結果としてお互いにたくさんの得がありました。