大谷翔平が別荘について語る動画が削除されている(HPより、現在は削除済み)
「大谷の名前で報復訴訟を起こす」
原告側は、バレロ氏が大谷の名前を使って、原告2人やキングスバーン社に圧力をかけ横暴を働いたと主張している。それを表すのが、以下の内容だ。
〈バレロ氏はキングスバーン社に対し、『原告2人をこのプロジェクトから外さない限り、大谷氏の名前で報復訴訟を起こす』と脅迫した。キングスバーン社は、バレロ氏が大谷氏の権限に基づいて行動していると信じて、バレロ氏の要求に屈した〉
〈キングスバーン社は(原告2人に解任を伝える)電話で、バレロ氏が(原告2人の)解任を要求したこと、そしてバレロ氏と大谷氏をなだめるためだけに解任したことを公然と認めた〉(訴状より)
さらに、バレロ氏の“横暴”については大谷本人の責任も追及している。
〈バレロ氏とCAA(注:バレロ氏が所属する大谷のマネジメント会社)の行動は、常に大谷氏の代理人としての権限の範囲内で行われ、大谷氏の最終的な承認を条件としていた。大谷氏はいかなる時もバレロ氏の権限を取り消したり、バレロ氏が権限の範囲を超えて行動していると示唆したことはない〉(同前)
つまり、バレロ氏は大谷の承認のもとで動いていたはずだ、と主張しているのだ。前出の在米ジャーナリストが続ける。
「『大谷をなだめるため』という記述を見ても、大谷本人がこのプロジェクトについて何らかの不満を持っていたこと、それをバレロ氏に伝えていたことは間違いないでしょう。原告2人は『別荘について請負業者の予算見積りが予想を上回った』ことなどが大谷らの怒りのトリガーになった可能性があるとしていますが、おそらくそれだけではないでしょう。
推測されるのは、真美子さんと今年誕生した娘さんの取り扱いについてです。今年1月の着工式の際、妊娠中の真美子さんが映り込んだ写真が原告らのホームページにアップされ、すぐに削除されるという“事件”がありました。
また別荘の購入希望者に対して、『購入したら大谷らと年に一度食事ができる』などと広告していたことも報じられています。そういった“大谷ファミリー”を巻き込んだ営業方針に対して、難色を示した可能性はある。
大谷がこの別荘の購入を検討し始めたのは2022年10月ごろ。原告の松本氏とハワイに下見にいったと伝えられています。この時には、まだ真美子さんや娘さんとの生活の“リアル”を、まだ明確に描けていなかったのかもしれません」