当時の事件現場(共同通信)
犯人の高校時代の印象「おとなしくて、色恋する雰囲気も…」
「愛知県警の捜査本部は昨年、事件を精査して関係者を数百人リストアップした。その中で、安福容疑者の名前も挙がっていました。
今年に入って、県警は女に対し数回任意聴取を行い、DNAの提出も求めましたが当初はこれを拒否。ところが、最近になって急きょ鑑定に応じ、先月出頭した際に事件への関与をほのめかした。女と高羽奈美子さんに面識はないようです」(前出・社会部記者)
すでに述べたとおり、安福容疑者は高羽さんの夫の高校の同級生で、悟さんと同じ軟式テニス部に所属していた。悟さんはメディアの取材に対し、安福容疑者からバレンタインデーにチョコレートを贈られたり、「好きです」と書かれた手紙をもらったことがあったと明かしている。
同級生の男性が当時を振り返る。
「3年生の時は女子が7人しかいなかったんだけど、もう50年近く前だから覚えていないことも多いんだ。報道で彼女の名前を見たけど、全然ピンとこない。本当に彼女のことは覚えていない。そのくらい目立つ存在ではなかった。
うちの学校は、県立で進学校だったから半分は大学に行ったね。当時はそこそこ、頭がいいのが集まっていた。うちのクラスは理系に進む生徒が集まったクラスでした。担任のあだ名は『カナブン』だったな。校風はわりと自由でした」
3年次には、女子が少ないクラスに在籍していたという容疑者。別の同級生女性もニュースを知り、驚愕していた。
「3年生で初めて同じクラスになったんです。本当に大人しいイメージ。あだ名も特になく(旧姓の)“山口さん”と呼ばれていました。だから人を殺したと聞いて、びっくりしましたよ。女子は7人しかいなかったから、いつも放課後に集まってみんなで仲良くしていたし、他愛のない話をしていました。
当時は進学校だから、恋愛なんてする雰囲気ではなかったんですよ。彼女から恋愛の話とかも聞いていないし、モテていたという印象もない。なにが原因だったんでしょうか……」
被害者遺族との関係の近さはさることながら、さらに驚くのは生活圏の近さだ。警察発表によれば逮捕時の安福容疑者の住居は殺人現場から車で20〜30分ほどの距離にある。
事件後、容疑者はどう日常を過ごしていたのだろうか──。
