国内

小林よしのり氏 自衛隊は災害レスキュー隊ではないと認識を

 今回の震災で、米軍は最大2万人、8000万ドル(約68億円)を投じた「オペレーション・トモダチ」を展開した。漫画家の小林よしのり氏は、国防的な観点からこう指摘する。

「敗戦後と違い、日本は自力で立ち上がれる状態にある。米軍のトモダチ作戦はありがたいが、情にからめとられてはいけません。いま他国に頼り切ったら、日本から『自主独立』の精神が完全に失せてしまったことになる。

 その意味では自衛隊に注目したい。現在、自衛隊は災害支援における多大な活躍によって、これまで向けられてきた否定的な見方を一掃する機会にありますが、一方で、自衛隊はただの災害レスキュー隊ではないということもしっかり認識させなければならない。

 これでも自衛隊を『暴力装置』と呼ぶのか、という声が保守派からも上がっていますが、むしろ今回の災害支援で『暴力装置』としてのスキができてしまうのが心配です。中国やロシアはそれを狙ってきている。国を守るという意味で、自衛隊の存在をもう一度捉え直し、いまこそ日本に自主独立の精神を確立する契機としなければならないのではないか」

※週刊ポスト2011年4月22日号

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