平成23年版情報通信白書 によれば、ドライブや国内観光旅行、外出などに並ぶ活動として、パソコン(ゲーム、趣味、通信など)が余暇行動として認識されてきたというが、余暇だけでなく、パソコンはもはや学生の研究や社会人の仕事にも必須。音楽やテレビなど、パソコンにさまざまな機能が集約されてきている感さえある。
すっかり生活の一部となっているパソコンだが、日本hp・パーソナルシステムズ事業統括コンシューマービジネス本部 モバイルビジネス部プロダクトマネージャーの室さんは、「本来、パソコンはその人その人で重視する用途が異なるため、全員に最適なPCというのは無い」と言う。とはいっても、いろいろなパソコンを前にして、何をどう選べばいいか迷う人も多い。
これまで各所で指南されている「パソコンの選び方」は、いたってシンプルだ。自分の使い方を想定したうえで、機能を選び、価格を考慮する。室さんは、もちろんそれが大事というが、hpでは「さらにその先」の選び方を提案するという。それは何なのか――。
■パソコンの選び方
「パソコン=道具、と捉えている人も多いですよね。確かにそうなのですが、例えば、同じ機能を持っていても、見た目が美しいものってありますよね? 見た目の機能美もあれば、デザインの優秀なものもあります。車なんて、いい例かもしれません。
実は、道具であればあるほど、毎日使うものほど、自分のライフスタイル、価値観に合うものを選ぶものです。そのほうが、暮らしもより心地よくなる。
パソコンも、そういった選ばれ方をしてもいいと思うんです。好みやセンスで選ばれてもいいということです。これまで、機能ありきで、見た目が好きかどうかはその次、といった順番になってきがちでした。hpでは、これまで、ヴィヴィアン・タムとコラボレーションし、本体に蝶がデザインされたパソコンを販売するなどしてきましたが、今回新たにhpは“プレミアム・ウルトラブック”と位置づける「HP ENVY14-3000 SPECTRE」を発表しました。この製品は、よりモノへのこだわりを持った方のニーズに応えられるものとなっています」(室さん)
■パソコンの役割はものを「つくる」こと
室さんによると、パソコンとスマホ、タブレットの大きな違いは、「ものごとを創っていく」点だという。
「書き物であればいろんなツールがあり、いろいろな場面での写真や動画を保存し、編集するソフトがあります。ただ見るだけなら、スマホやタブレットでいいですが、パソコンには『つくる』という視点が加わります。その視点を大切にしたとき、使うものが高性能であることは必須ですが、私達は、例えば触っていて心地いい、置いているだけでも美しいものということを追求しました」(室さん)
ちなみに、SPECTREはガラスを使用していることで大きな話題となったが、何故ガラスなのか? 木など、ほかの素材での展開予定はあるのだろうか。
室さんは、「木の製品って、必ず出てくる“お題”なんですよね」と笑う。
「素材としてはいろいろ難しさはあるけれど、担当としてはそういう“あたたかみ”を感じられるものを目指していきたいですね」(室さん)