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孫に永吉と名付けようとした例も 男が矢沢永吉に惚れる理由

 ロックミュージシャン・矢沢永吉(62才)のデビュー40周年記念ライブが神奈川・横浜の日産スタジアムで行われた。

 午後6時開演で、開場は午後2時。コンサートが始まる4時間も前から来る客がいるのか…と思って取材を始めたが、会場周辺はすでに“永ちゃん祭り”状態だった。

 スタジアムの最寄り駅、JR小机駅はラッシュ並みの混雑。近くのコンビニでは永ちゃんの曲がガンガン流され、スタジアムまでの通路では唐揚げ店にまで永ちゃんの写真が飾られ、多くのファンが詰めかけていた。

 年齢層はまちまち。意外に多いのが20~30代で、40代から60代までの中高年層の中には、夫婦連れもいるが、圧倒的に人目を引くのが男のにおいぷんぷんで「よろしくぅ~」と言いそうな“永ちゃん命”の白スーツの男たちだ。ざっくりいって男女比は8:2ほど。

 それにしても似ている。顔もファッションも髪形も永ちゃんそっくり。で、思わず声をかけたのが駒安彦さん(57才)。

「似てるなんてうれしいね? ファン歴? ガキのころからだから40年かな」

 そう話す口調まで本人にそっくり。駒さんは個人タクシーの運転手で、車内に「E・YAZAWA」のステッカーを貼り、プレートも飾っているそう。

「仕事中もこの髪形でやってるよ。たまに永ちゃんファンのお客さんがいるとCDポンっていれてバシっとかけて、お客さんと、おおハッピーってね」

 本人はノリノリだが、妻からはどのようにいわれているのだろうか?

「妻からは“馬の鹿”っていわれてる(笑い)。部屋もタオルなどのグッズで溢れ返っているのに今日も4万円近くグッズを買っちゃったよ。娘に息子が生まれたとき、“永吉”と名づけようとしたんだけどさ、娘のダンナに“それだけは勘弁してください”って言われちゃってね」

 そう笑う駒さんのように妻から呆れられているという人はやっぱり多かった。会場に来ていた、白スーツ姿の永ちゃん夫からはこんな声が。

「25年ぐらい前に1度、妻をコンサートに連れて行ったんだけど“もう行かない”と断られちゃってそれっきり(笑い)。グッズは車に飾っていて、家の中には“ヤザワのY”も持ち込めません」(金子博信さん・48才・会社員)

「奥さんは永ちゃんにも、永ちゃんを好きなオレにも全く興味なくて勝手にやればという感じ。今日も奥さんには黙って来ています」(吉武志朗さん・53才・飲食業)

 それにしても30度超えの真夏日の中、素肌に裏地つきの白のダブルのジャケットのなりきりファンに聞きたい。暑くないのか? このライブの公式ホームページには、熱中症対策としてわざわざ「スーツや革ジャンの着用」を「とても危険です?」と警告しているのに…。

「数日前から気合入れてきてるから平気」というファンもいるけれど、襟、袖口、背中も汗でビッショリの40代男性。フェルトの白いボルサリーノ帽で“キメて”いる男性はどう見ても50代半ば。

 妻たちが呆れるのも当然といえば当然か。では、中高年にここまでさせる永ちゃんの魅力はどこにあるのだろうか。

 ファン歴30年で、白スーツに、ハット、サングラスでキメた山口憲一さん(54才・運転手)は「どこって、すべてですよ」と言ってこう続ける。

「自分が言ったことを実現させてるのって彼くらいでしょう。若いころから先のことを読んで実現していく不思議さは、男が男に惚れるいちばんの部分だろうね。頭もいいし、曲も最高だしね。そんな彼に敬意を表して、ライブにはいつもこの格好で来ています」

 永ちゃんの“成りあがり”ぶりに共感する人も多い。

「『成りあがり』を読んで生きざまに憧れたんです。コンサートは毎年の恒例行事でチームを作っていてみんなで来ています」(本城敏一さん・45才・運転手)

「広島から出てきてハングリー精神で成りあがったところが好きだね。家はタオルはじめグッズ山積みで、高級車1台買えるぐらい使ったかも」(田端正さん・48才・会社員)

※女性セブン2012年9月27日号

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