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座る時間を1日3時間未満に抑えれば寿命が2年伸びる可能性判明

 白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として著書やテレビ出演も多い白澤氏が、座る時間と寿命との関係について解説する。

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 オフィスでは何時間もパソコンの前に座って過ごし、家に帰ると今度はソファーに横になって漫然とテレビを見る──そんな生活パターンの人も多いのではないかと思う。

 しかし、そういったサラリーマンにとって、ぞっとするような研究成果が最近報告された。米国の調査研究で「座り続ける生活」が寿命を縮めている可能性が指摘されたのだ。

 ルイジアナ州立大学ペニントン生物医学研究センターのピーター・カツマルジク博士は、これまでに「座る時間」や「テレビを見ている時間」と寿命との関係を報告している5本の論文を総合的にレビューし、それらの習慣が寿命に与える影響を包括的に解析した。

 その結果、平均的な米国人は、テレビを見る時間も含めて1日に平均7.7時間も「座って過ごしている」ことが明らかになるとともに、座る時間を1日3時間未満に抑えれば、平均寿命が2.00年も伸びる可能性を示唆した。また、テレビを見る時間を1日2時間未満にまで抑えれば、平均寿命がさらに1.38年延びる可能性も指摘している。

 カツマルジク博士は、「座っている時間が長いと、2型糖尿病や心臓病の発症リスクが増える」のみならず、「運動不足が、がんの発症リスクも増やしていること」を強調する。

 しかし、現代人のデスクワーク主体のライフスタイルを考慮すると、「(座る時間が)1日3時間未満の目標達成は多くの米国人にとって困難」ともカツマルジク博士は分析している。

※週刊ポスト2012年9月21・28日号

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