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開業医妻らママカースト上層の妻にとって“リーマン”は蔑称

 ヒンズー教にまつわる身分制度「カースト」。今の日本では転じて、さまざまな格差を表現する言葉として使われる。そのうちのひとつ「ママカースト」では、父親の年収や職業で決まるというカースト内のポジションの判断材料のために、カーストのトップに君臨するママは、同じ地区に引っ越してきた家族がいると、子供にスパイをさせて同じ階層かどうかを確かめている。

 こうした子供を使った諜報活動の結果、グループに入れないと決まった場合、その相手は“下層の民”となるというから恐ろしい。

 父親の職業としては、医者や大学教員、外資系や一流企業の経営者が上層グループの条件。驚くことに、名の通った企業でも「サラリーマン」というだけで低く見られることも。

 夫がIT企業に勤務するBさん(40代)は、ママ友の上層グループに所属している。ところが、久しぶりに夫と一緒に高級ホテルのランチに行ったことをグループ内で話題にすると、リーダー格の開業医夫人に、「あら、おたくのご主人リーマンでしょ?」と怪訝な顔をされた。

「いいえ、IT関係よ」とBさんが答えると、「だからリーマンでしょ?」「リーマンだと、そのホテルのランチなんてめったに行けないでしょ」と他のメンバーにも見下すようにいわれてしまった。

「リーマン・ブラザーズじゃないのに……」と思いつつ、自宅に帰って私立中学に通う長女にその話をすると、「それってサラリーマンのことだよ。バカにされたのに気づかなかったの?」と悲しそうにいわれてしまった。聞けば長女もまた、同じ言い方を同級生にされることがあるという。上層カーストにおいて、「リーマン」は蔑称なのである。

※週刊ポスト2013年4月26日号

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