国内

27か国展開の不倫SNSが日本上陸 日本人に国際的モテ期到来

 あまりに不道徳な設立精神とサービス内容から、「結婚制度の破壊者」とバッシングされている。そんな異色SNSが6月24日に、日本でサービスを開始した。

 そのSNSは、カナダの企業が運営する「アシュレイ・マディソン(以下AM)」。カナダ、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリアなど世界27か国で展開中の出会い系サービスで、現在、1900万人以上の男女が会員登録しているという。

 SNSといえば、アメリカ発のフェイスブックや日本のミクシィなどが有名だが、このSNSがこれらと異なる点は、既婚者会員向けに出会いのサービスを提供することに力を注いでいるところ。ひとことでいうと「不倫SNS」なのだ。

 アメリカ社会で猛烈なバッシングを受けている背景には、創設者の特異なキャラクターも影響しているように見える。

 創設者で現CEOのノエル・バイダーマン氏はもともと弁護士としてNBA(米・プロバスケリーグ)などのスポーツマネジメントに携わり、契約問題などに従事していた。しかし、当時バイダーマン氏に持ちかけられた相談の9割近くが所属選手による「不倫問題」のトラブルだったことから、不倫ビジネスにビッグチャンスを感じ、悩める男女のためのSNSを立ち上げたという。

 AM国際部長のレオノーラ・ハイディ氏が語る。

「2002年にカナダでサービスを開始したのが始まりです。その後、2007年に全米に上陸すると、否定的な意見も含め大反響を呼びました。今ではバイダーマンは『不倫王』とか『ネット上最も嫌われた男』として知られており、各方面で不倫問題へのコメントを求められる“不倫の第一人者”となっています」

 アメリカでサービス開始後、このSNSは、名物トーク番組『ラリー・キング・ライブ』や『タイムス』誌で取り上げられ注目される一方、不倫を肯定するという前代未聞のコンセプトに多くの人が反発した。

 また、下着姿の女性が登場したり、オーラルセックスを想起させる刺激的なテレビCMを大量に放映し、物議を醸した。2009年には、アメリカ人の国民的行事であるアメフトの頂上決戦「スーパーボウル」の放送に際して、「広告の性的描写が基準を超えている」としてNBCからCMの放送を拒否される騒動が起きた。

 再びハイディ氏が語る。「こうした拒否反応は珍しいものではありません。倒産寸前のローマのバスケットボールチーム『ヴァータ・ローマ』のスポンサーになろうとした際には、『不倫促進サイトのチームが永遠の都にあることは好ましくない』と、バチカンがローマ・カトリック教会の組織『オプス・デイ』を通して抗議してきたため、一度は決まった契約を破棄させられました」

 このように各方面から抗議を受ける一方で、AMは世界中で着実に会員数を増やしてきたという。今回初めてのアジア進出先として日本を選んだ理由について、ハイディ氏はこう語る。

「ユーザーへのアンケートで、アジアでオープンするならどこの国がいいかと質問した結果、日本という声が圧倒的に多かったんです。日本の女性はもちろん、男性も『ミステリアスなプロフェッショナル』、つまり“口数が少なくてもプロの仕事をする人”というイメージをもたれているようです。そうした日本の方と会いたいという人が多いようです」

 どうやら日本人には国際的“モテ期”が到来しているらしい。

※週刊ポスト2013年7月5日号

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