スポーツ

プロゴルファーが使用するウェアー・道具につける広告料金

 7月1日、プロゴルファー・松山英樹がダンロップスポーツと用品使用契約を結んだことが発表された。契約金は年間3億円の大型契約だといわれている。

「松山の契約にはダンロップの他、ナイキ、テーラーメイド、ブリヂストンの4社が競合。中には5億円という破格の条件を提示した社もあるとされ、マネーゲームが展開された。ウェアも5社が競合し、ユニクロは高額オファーをしてきたといわれています」(メーカー関係者)

 その熾烈な争いをダンロップが制した理由、それは「ジュニア時代からの実績」だった。松山は、ダンロップに決めた理由を、「子供の頃から使ってきたクラブだったから」と語っている。

 ゴルフメーカー同士の有望選手の奪い合いは、選手がプロになる前から始まる。「金の卵」の存在を聞きつけると、ジュニア時代から徹底マークし、クラブやボールを無償提供。親や学校のゴルフ部監督らに対し、プロトーナメントへの推薦出場の便宜を図るなど、あの手この手で食い込みを図る。すべては将来人気プロになった際、「広告塔」になってもらうためだ。

「広告は露出してナンボ。ゴルフでは、何よりもテレビ中継で映るかどうかが重要となる。画面に映るのは優勝争いをする選手だけですから、強い選手だけに契約が集中する。それはメーカーに限らず、一般企業が選手に出す広告も同様です」(代理店関係者)

 プロゴルファーの体には、広告を効率良く露出するための工夫が張り巡らされている。例えば宮里藍の場合、サントリーは彼女の帽子の左側と右袖とにワッペンをつけている。これによりスイング中はいつも広告が画面に映る。このほかの例は以下のように、全身が広告スペースとして活用される。

(1)帽子(500万~2億円):最も人気がある。高額な順に、正面>ツバ>左>右。正面は日本では契約用具メーカーのケースが多いが、海外では企業の広告のことも。(例)全美貞の「JINRO」

(2)胸(0万~1億円):ウェアの契約メーカーのブランドが多い。

(3)袖(200万~1億円):帽子と同様人気。右利き選手の場合、左の方が高い。パターの時など、体の左側が映ることが多いため。

(4)ヘッドカバー(5万~50万円):企業のキャラクターを使用すれば、ティグラウンドでも露出できる。(例)横峯さくらのサトコちゃん(佐藤製薬)

(5)キャディバッグ(50万~1000万円):常にプロの側に置かれるために露出度は高い。正面に企業広告、側面には用具メーカーのロゴというのが一般的。

(6)クラブ&小物(0万~3億円):基本的にはメーカーからの無償提供で、契約金は発生しない。松山のケースは稀。

※週刊ポスト2013年7月19・26日号

関連記事

トピックス

大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
歌手・浜崎あゆみ(47)の上海公演が開催直前で突如中止に
《緊迫する日中関係》上海の“浜崎あゆみカフェ”からポスターが撤去されていた…専門家は背景に「習近平への過剰な忖度」の可能性を指摘
NEWSポストセブン
逮捕された村上迦楼羅容疑者(時事通信フォト)
《闇バイト強盗事件・指示役の“素顔”》「不動産で儲かった」湾岸タワマンに住み、地下アイドルの推し活で浪費…“金髪巻き髪ギャル”に夢中
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年12月3日、撮影/JMPA)
《曾祖父母へご報告》グレーのロングドレスで参拝された愛子さま クローバーリーフカラー&Aラインシルエットのジャケットでフェミニンさも
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《約200枚の写真が一斉に》米・エプスタイン事件、未成年少女ら人身売買の“現場資料”を下院監視委員会が公開 「顧客リスト」開示に向けて前進か
NEWSポストセブン
指示役として逮捕された村上迦楼羅容疑者
「腹を蹴れ」「指を折れ」闇バイト主犯格逮捕で明るみに…首都圏18連続強盗事件の“恐怖の犯行実態”〈一回で儲かる仕事 あります〉TikTokフォロワー5万人の“20代主犯格”も
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《広瀬すずのぴったりレギンスも話題に》「アスレジャー」ファッション 世界的に流行でも「不適切」「不快感」とネガティブな反応をする人たちの心理
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《スクープ》“連立のキーマン”維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官が「秘書給与ピンハネ」で税金800万円還流疑惑、元秘書が証言
NEWSポストセブン
2018年、女優・木南晴夏と結婚した玉木宏
《ムキムキの腕で支える子育て》第2子誕生の玉木宏、妻・木南晴夏との休日で見せていた「全力パパ」の顔 ママチャリは自らチョイス
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
《雅子さま、62年の旅日記》「生まれて初めての夏」「海外留学」「スキー場で愛子さまと」「海外公務」「慰霊の旅」…“旅”をキーワードに雅子さまがご覧になった景色をたどる 
女性セブン
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン