芸能

終了した『あさりちゃん』いじめにあう読者のため描き続けた

 2月28日発売のコミックス100巻で幕を閉じた『あさりちゃん』(小学館)。勉強は苦手だけれど、スポーツ万能で、時にはいじめっ子を打ち負かすような正義感の強い女の子として描かれている。子供たちを笑わせ、勇気づけてきた35年間。読者からの手紙には、逆に励まされることが多かったと作者の室山まゆみさん(姉・眞弓さん、妹・眞里子さん)は語る。

 * * *
姉:「つらいことがあっても毎晩、あさりちゃんを読めば忘れられます」という声もありました。

妹:あとは「私は学校でいじめられています。私の友達はあさりちゃんだけです。だから先生、友達になって文通してください」というのもありました。

姉:そういう子に対して、どう返事をしていいかわからず、悩んだりしましたね。でも、そういう子たちに向けて、あさりちゃんのような子がいてくれたら、元気に学校に通えるかもしれないと思って描き続けてきた部分はあります。

妹:私の子供の頃の経験も大きいです。私は小学3年生の時に担任の先生にいじめられてたんですよ。何かをやっても「あなたへたくそね」と言われたり。担任がそんな態度をとると同級生の男の子だって「あの子はいじめていいんだ」って思うんですよね。それで同級生の男の子にも嫌がらせを受け、自信もなくしてしまいました。

 なくした自信を取り戻すことはすごく難しいんです。でも、そこにあさりのように間違っていることは間違っているとはっきり口にして、いじめにも立ち向かっていくような子がいれば、世の中変わってくるかもしれない。あさりがずっとそういう存在であり続けてくれればいいなと思っています。

※女性セブン2014年3月13日号

関連記事

トピックス

次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン