ビジネス

米翻訳クラウドサービス 高品質で速く価格は日本と比べ激安

 注目のアメリカのベンチャー企業のなかで、企業と個人、個人と個人を結ぶアメリカ初のシェアビジネスが大きな産業に成長しつつある。そのシェアビジネスのひとつ、「oDesk(オーデスク)」を実際に利用した体験から、大前研一氏がシェアビジネスの最前線について考察する。

 * * *
 ネット社会における現在のトレンドは「シェア」だ。カーシェアリングやシェアハウスと同じように、所有や占有ではなく共有、つまり「必要な時だけ借りる」「必要な分だけ借りる」という概念である。ネットの進化によって、企業と企業ではなく、企業と個人、個人と個人を結ぶアメリカ発のシェアビジネスが、世界的な巨大産業になっているのだ。

 会社の業務も、翻訳やプログラミング、デザインなどの幅広い分野で、ネットを通じてボーダレスに世界中の優秀な人材を必要な時に必要な数だけ、日単位・時間単位・分単位で借りるクラウドソーシングサービスが隆盛だ。

 私もアメリカ最大手の「オーデスク」を利用して海外の個人に翻訳などを頼んでいるが、満足のいくクオリティでスピードが速い上、値段は日本国内の会社に頼んだ場合の5分の1~10分の1である。日本最大級の「クラウドワークス」も登録会員が約19万人、仕事の依頼総額が約119億円に達している。

 これらはいわば各企業が社外のタレントをシェアしているわけで、このサービスを活用すれば、多くの業務分野で自社内に正社員や契約社員やアルバイトを抱え込む必要がなくなるのだ。また、デザインや面白い発想など特殊な才能を持った人を必要に応じて見つけることも可能だ。

 個人の側から見ると、オーデスクやクラウドワークスなどに登録すれば、自宅で自分の都合に合わせて仕事ができる。たとえば、子育て中の主婦が育児や家事の手が空いた時間だけ仕事をすることができるし、1人の人間が複数の会社の仕事を掛け持ちすることもできる。ある意味、誰もがフリーエージェントになれるということであり、これがネット社会が可能にした新しい働き方なのだ。

※週刊ポスト2014年8月15・22日号

関連キーワード

トピックス

安達祐実と元夫でカメラマンの桑島智輝氏
《ばっちりメイクで元夫のカメラマンと…》安達祐実が新恋人とのデート前日に訪れた「2人きりのランチ」“ビジュ爆デニムコーデ”の親密距離感
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《安達祐実の新恋人》「半同棲カレ」はNHKの敏腕プロデューサー「ノリに乗ってる茶髪クリエイターの一人」関係者が明かした“出会いのきっかけ”
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン