国内

淡路島5人殺害事件「いつか大きな事件が…」と不安感じた日々

「えらいことになりますね」

 弁護士から「今後も大きく報道されそうだ」と伝えられると平野達彦容疑者(40才)は、まるで他人事のようにそう語ったという。3月9日、兵庫県・淡路島の人口1400人ほどの田畑が広がるのどかな町(洲本市)で、一気に5人が殺されるという凄惨な事件が起こった。

 午前7時過ぎ、殺された平野浩之さん(享年62)の長女(32才)が「お父さんとお母さんが刺された」と110番したことで事件が発覚。浩之さんの妻・方子さん(享年59)、母・靜子さん(享年84)も一緒に刺殺されていた。また浩之さん宅から南東に100mほどの家に住む平野毅さん(享年82)と妻・恒子さん(享年79)も遺体で発見された。

 5人の命を奪った平野容疑者は2つの殺害現場から50mほど離れた場所で父と祖母と3人暮らし。

「平野容疑者は半年ほど前まで兵庫県明石市で暮らしていたようなんですが、淡路島に戻ってくると、自宅の離れで引きこもりのような生活を送っていたみたいですね」(全国紙社会部記者)

 平野容疑者と殺された毅さん、浩之さん一家とはトラブルがあったという。

「毅さんの家族は平野容疑者に無断で写真を撮られたことで、激しい口論になったこともあったそうです。また毅さんは親しい人に“(平野容疑者の)様子がおかしいので(警察に)見回りにきてもらっている。怒鳴り込んでくることもある”なんて漏らしてたことも…。さらに3月4日には、毅さんの家族は市が開催する無料法律相談に参加して、弁護士に近隣トラブルの相談もしていたことがわかっています」(前出・全国紙記者)

 実際、毅さんや浩之さんの自宅付近でパトカーがパトロールする姿も目撃されている。さらに平野容疑者のものと見られているSNSには、浩之さん方の地図や住所を示し、《人類の敵》《ストーキングと電磁波犯罪を徹底して行っている》などと中傷する書き込みを繰り返していた。

「毅さんも浩之さんも“いつかは大きな事件が起こるかも…”なんて感じていたはずです。それほど平野容疑者は不気味な存在だったようです。県警も被害者からの事件化の要請を受けて、捜査を始めた矢先の事件でした…」(前出・全国紙記者)

 平野容疑者は2013年10月頃まで同県内の病院に入通院して、妄想性障害と診断されていただけに刑事責任能力が認められない可能性も否定できない。

※女性セブン2015年3月26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト