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「受験に恋愛無駄」で話題の母 真意は時間の有効活用と説明

 いま受験業界の話題をさらっているのが、3人の息子を灘高から東大理III(医学部などに進学)に現役合格させ、『受験は母親が9割』(朝日新聞出版刊)を上梓した凄腕教育ママ・佐藤亮子さんだ。

 同じく灘高から東大理IIIに進んだ精神科医・和田秀樹氏との公開討論では、「受験に恋愛は無駄です」と断言し、“いくらなんでも言い過ぎでは”とネットで炎上する騒ぎになった。

 本人を直撃すると「いやぁ、炎上しちゃって大変ですよ。キャハハ」と気にする様子もなく、明るかった。

 それもそのはず、佐藤ママのポリシーは徹底した管理・サポート。息子たちの受験時のエピソードは、「恋愛禁止」どころではない。

 1歳から公文式に通わせ、自らの目が届くリビングに勉強机を並べさせる。学校の定期テストでは試験範囲を把握した上で、問題集のどのページをやるかまで具体的に指示。

 C判定が出た息子を家で「ボーダーくん(合否当落線上の意)」と呼んでプレッシャーをかけ、勉強の休憩時間には首にタイマーを掛けて20分後に鳴るようにセット──といった具合だ。受験当日には大学の門をくぐるところまで付き添ったという。佐藤さんはこういう。

「(炎上騒動は)言葉が足りなかったとは思います。何も恋愛を全否定しているわけじゃありませんよ(笑い)。ただ、人生の先を見据えて時間を有効に使いなさい、ということです。

 就職試験とかはコネもあるし、頑張りが100%反映される世界ではありませんよね。でも受験は鉛筆一本握って自分の力だけで勝負する美しい世界です。そこで全力で頑張れないで、その先何を頑張れるのか。そういうことを考えてほしいんです」

 一躍、受験指導のカリスマとなった佐藤ママ。夫も3人の息子も「一切歯向かわなかった」というが、彼女の真似をするには相当の覚悟が必要だろう。

※週刊ポスト2015年10月9日号

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