一度は泊まりたい「名建築の温泉宿」。群馬・四万温泉で創業から320年以上の歴史を誇る「積善館」には、後藤新平ら政治家や日本画家の田崎草雲、歌人の柳原白蓮など多くの文人墨客が訪れている。
元禄4(1691)年に建てられ、日本最古の木造湯宿建築とされる本館の玄関は県の重要文化財に指定され、建築当初の太い梁や柱が現存する。昭和11年に桃山様式の粋を集めて建てられた山荘は国の有形文化財で建具などの意匠が美しい。老松と竹林に囲まれた絶景の地に昭和61年に建てた純和風の「佳松亭」は、鏡の廊下で山荘とつながっている。
【住所】群馬県吾妻郡中之条町四万温泉大字四万甲4236
※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号