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人権NGOの成人動画関連報告 メーカー社長は「応募来てる…」

 国際人権NGOのヒューマンライツ・ナウが、女性がAVへの出演を強要される被害が相次いでいるという調査報告書を3月3日に公表。そこには、

●グラビアモデルとしてスカウトされた女性は、事務所からAVの仕事を告げられて断わると、「高額の違約金が発生する」と脅され出演させられた。

●複数の男性に囲まれAV出演を強要させられた女性は、複数の作品に出演した後、事務所との契約解除に至ったが、出演作が販売されつづけることに精神的に追い詰められ、自殺した。

 といった被害事例が紹介されていた。調査を実施した「ポルノ被害と性暴力を考える会」の担当者がいう。

「2014年から現在まで138件の相談がありました。大半が20歳前後の女性です。『アイドルになれる』と偽って契約書を交わし、AV出演を拒むと『仕事でしょ』と脅す手口がほとんど。AVを観たことすらない女性も少なくありません。先日は19歳の女子大生が、『ヘアモデルにならないか』と誘われて事務所に行ったら、AV出演の仕事だった、と相談を受けたばかりです」

 報告書の内容は一般紙でも大きく報じられたが、現役女優からは異論が上がった。人気女優の藤本梨花はツイッターで〈全然実際を知らない第三者が、あたかも知ったかぶりのお顔で、色んなこと言っちゃってたんですねー。これが本当の、いらんお節介、余計なお世話。ってやつですわ。苦笑〉〈強要、無理矢理、は本当によく分からないし、そんな人、見たこと無い〉とつぶやいた。

 藤本はある女優に憧れて自ら志願したというが、昨今の新人勧誘事情について、中堅プロダクション社長はこう話す。

「事務所HPを通じて毎日数件の応募メールが届く。深夜番組でアイドル扱いされ、ブログやツイッターで撮影現場を楽しそうに報告するAV女優に憧れる女性が多い。最近の若い女の子は中高生の頃からスマホでアダルト動画に親しんでいるから、我々よりもAV女優やメーカー名に詳しくて驚かされます。『3Pをやってみたい』とか『100人以上に顔射されたい』なんて本気でいう好奇心旺盛な子もいて戸惑うほどです」

 性をめぐって日本の若い女性が二極化しているのかもしれない。

※週刊ポスト2016年3月25日・4月1日号

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