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「裁判所当局が嫌がった核心は白ブリーフだった」 弾劾裁判で法曹資格を失った岡口基一氏が振り返る「岡口裁判の急所」とは 裁判所と司法記者クラブの問題点も指摘

元仙台高裁判事の岡口基一氏

元仙台高裁判事の岡口基一氏

 SNSでの投稿内容を理由に、裁判官を罷免────元仙台高裁判事の岡口基一氏は弾劾裁判の結果、法曹資格を失った。「司法権の独立」や「表現の自由」などが問われた岡口氏の裁判から、どのような教訓が得られるのか。ノンフィクション作家の広野真嗣氏が、当の岡口氏にインタビューした。(全3回の1回目)

 * * *
〈裁判官弾劾裁判所は、令和6年4月3日、私を裁判官から罷免するとの判決をした〉
〈私は、これにより、裁判官でなくなっただけでなく、法曹資格も失った(略)裁判官、検察官には事実上なれず、また、弁護士会への入会が認められなければ弁護士にもなれない〉

 元仙台高裁判事、岡口基一氏は近著『裁判官はなぜ葬られたか』(講談社)でこう書き出している。エリート判事であり、ライフワークとして著した『要件事実マニュアル』(ぎょうせい)が法曹関係者の間でバイブル視される一線の研究者でもあるが、同時に、インターネットに25年以上にわたって法律関係の情報発信を行ってきた表現者であり、SNSには白ブリーフ一丁の写真を投稿する────そんな変わり者の一面も持ち合わせる。

 そんな男を辞めさせた弾劾裁判所とは、裁判官を罷免するか否かを判断するために国会の下に設置されている。一般の国民が訴えたり刑事犯罪を問われたりする裁判所とは異なる特殊な裁判所だが、参議院議員会館に常置され、裁判官に「威信を著しく失うべき非行」などがあったか、罷免するべきかどうかを、国会議員らからなる裁判員が判断する。

弾劾裁判は本来、極めて抑制的に運用されてきた。裁判官の独立を守る見地からだ。戦後、弾劾裁判によってクビになった人は犯罪行為に及んだ裁判官らわずか8人のみ。多くはストーカー行為や盗撮などの非行が確定していて、弾劾裁判は形式に過ぎなかった。だが、岡口氏のケースは趣を異にした。

 なぜ岡口氏は「断罪」されたのか。インタビューであえて本のタイトルとも重なる問いを向けると、岡口氏はこう語った。

「私は裁判所内の右派からも、リベラル派からも責められました。とんでもない裁判官だと」

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