国際情報

韓国食「世界化」キャンペーン失敗 キムチ、ビビンバも

キムチの国際的認知度は低い Reuters/AFLO

 周知のように韓国は何でも「日本に追いつけ追い越せ!」で日本を意識してやまない国だ。

 スポーツをはじめ「何がなんでも日本には勝たねばならぬ」と必死でがんばってきた。それでもなかなか追いつけず鬱憤になっていることがある。そのシンボルが科学分野のノーベル賞だが、最近もう一つ、食文化が加わった。

 韓国は近年、「韓食の世界化」を叫び官民挙げて韓国料理の国際的進出を目指してきた。それがイマイチうまくいっていないのだ。「韓食世界化」キャンペーンもスシをはじめ和食(日本料理)の国際的人気に刺激されて始まった。ところが国際舞台での日韓の食文化の“格差”はむしろ広がっているというのだ。

 韓国のメディアによると今、世界で日本食堂は10万店近くあるのに、韓国食堂は1万5000店ほどで差は縮まっていない。しかも国際的に和食はスシからラーメンや居酒屋まで多様に広がっているのに対し、韓食イメージは「キムチ」にとどまっているという。

 それに韓国ご自慢(!)のキムチは食品であって料理ではない。韓国キムチの輸出の70%は日本相手だから、これも国際的な広がりは意外にないというのだ。

「韓食世界化」キャンペーンは李明博政権時代(2008─2013年)の2009年、大統領夫人を名誉会長に政府予算で財団を設立し大々的にスタートした。いわば政権の“業績作り”の一環だった。

 しかし一時は年間300億ウォン(約30億円)以上あった政府予算も、政権交代後は「成果なし」の批判もあって今や3分の1以下になってしまった。

 キャンペーンで世界化目標に選ばれたのは「ビビンバ、トッポッキ、キムチ、伝統酒」だったが、いずれも国際的にはほとんど広がっていない。最も力を入れたキムチだって日本をはじめとするアジア以外では人気がないことが分かったという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
世界的な人気を誇るシンガー・d4vd(20)(Instagramより)
「行方不明の10代少女のバラバラ遺体が袋詰めに」世界的人気歌手・d4vdが所有する高級車のトランクに遺棄《お揃いのタトゥー「 Shhh…」で発覚した2人の共通点》
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン
神田正輝の卒業までに中丸の復帰は間に合うのか(右・Instagramより)
《神田正輝の番組卒業から1年》中丸雄一、『旅サラダ』降板発表前に見せた“不義理”に現場スタッフがおぼえた違和感
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)の“過激バスツアー”に批判殺到 大学フェミニスト協会は「企画に参加し、支持する全員に反対」
NEWSポストセブン
ラーメン店の厨房は暑い(イメージ)
《「汗を落とすな」「清潔感がない」》猛暑で増えた「汗クレーム」 熱湯で麺を茹で上げるラーメン店やエアコンが使えないエアコン取り付け工事にも
NEWSポストセブン
主人公・のぶ(今井美桜)の幼馴染・小川うさ子役を演じた志田彩良(写真提供/NHK)
【『あんぱん』秘話インタビュー】のぶの親友うさ子を演じた志田彩良が明かすヒロインオーディション「落ちた悔しさから泣いたのは初めて」
週刊ポスト
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《いまだ続く広陵野球部の暴力問題》加害生徒が被害生徒の保護者を名誉毀損で訴えた背景 同校は「対岸の火事」のような反応
週刊ポスト
どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン