素人参加型シューティングゲーム――熊本地震では、図らずもそのおぞましいゲームの実態があらわになった。不謹慎狩りのターゲットに遭ったひとりである平子理沙(45才)が、思いも寄らない事実を明らかにしたのである。
震災について平子がブログに綴るや悪質な中傷や批判などが殺到。なかには100件以上「自殺しろ」との書き込みまであったという。
その平子が4月24日にアップしたブログによると、炎上させていたのは6人。時々良いコメントも書いてみたり、時には女性に、時には男性になり、1人で「私も~さんの意見に賛成です」と複数の人間になりすますなど、いろいろなワザを使っていたという。
大炎上といわれたのが、実はたった6人の発言だったという事実に衝撃を覚えるが、ネットの炎上に実際に参加している人は0.5%にすぎないというデータもある。大きな声だと思っていたのが、実はごく一部の限られた人の声で、それに私たちが、芸能人が、心を揺さぶられ、右往左往しているという現実が、10年目の節目の今、初めて私たちの前にさらされたわけだ。
「昔は、悪意のコメントがあったとしても、2ちゃんねるなどの限られた掲示板だけでコソコソ言っていただけでした。ですが、現在の炎上は、ツイッターやブログのコメント欄など、本人が管理することがほとんどで、直接本人に届いてしまうんです。これが情報発信の濫用を生んでいるんです。
すでに、差別発言や他人への攻撃的な投稿については、ツイッター社の利用規約違反となっているので、そのような行為が見つかり次第、アカウントは凍結(権利がはく奪され、使えなくなること)されますが、今はまだ追いついていない状態。表現の自由を侵さない範囲で、いかに良心的に発言をしていけるか。その対策を講じる話し合いを持つべきと思っています」(津田さん)
※女性セブン2016年5月26日号