芸能

坂口健太郎 強みは幅広い役柄を演じられる「顔の薄さ」

坂口健太郎は「顔が薄い」のが強み

 NHK朝の連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に出演中の坂口健太郎(24)に夢中になる女子が急増中だ。坂口が演じるのは、植物を熱心に研究する帝大生の星野武蔵。丸い眼鏡をかけ、学ランと学帽という出で立ちで主人公の常子(高畑充希)らの前に現れる彼は、「昭和のオタク」といったところか。坂口のことをまだ知らない視聴者が「この俳優、誰?」と気にせずにはいられないような変わり者のキャラクターだ。

 坂口の演技は『重版出来』(TBS系)でも好評だ。こちらは現代ドラマだが、目標もなく与えられた仕事をただこなしていただけの若手営業マンが、情熱を持って仕事をするようになるまでの成長過程をうまく演じている。

 ドラマでの活躍だけでなく、『ヒロイン失格』や『俺物語!!』、豪華キャストが話題の映画『64-ロクヨン-前編/後編』など、映画への出演も増えている。坂口の魅力はいったい何なのか。イケメン評論家の沖直実さんはこう語る。

「『MEN’S NON-NO』(メンズノンノ)のモデルオーディションに合格して芸能界入りした坂口さんは、同じメンズノンノ出身の阿部寛さん、反町隆史さん、竹野内豊さんらと同じ俳優業の道を歩みだしていますが、坂口さんがその先輩俳優たちとルックス的に異なるのは、いわゆる『塩顔男子』と呼ばれるように、“顔が薄い”という点です。

 顔が薄いというのはマイナスではなく、むしろ無色透明さが際立ち、どんな設定、役柄にも馴染むことができます。昭和初期のオタクっぽい学生から、現代ドラマでイマドキ風の若者まで演じられる幅の広さは、俳優としての彼の強みになっています」(沖直実さん・以下「」内同)

 顔が薄い、目が切れ長、喉仏が出ているなどの特徴がある塩顔はこのところのブームになっていたが、坂口はその代表格ともいえる存在だ。世の女性たちは、顔の薄い塩顔男子のどこに魅力を感じるのだろうか?

「塩顔男子といっても、ただルックスがいいだけでは人気者になれません。Mr.Childrenの桜井和寿さんや、フィギュアスケートの羽生結弦選手のように、まずは実力が第一で、プラス笑顔がくしゃっとなるような“かわいらしさと実力のギャップ”が重要です。坂口さんも笑顔はそうなりますし、食べ物を頬張っている顔が人気で、ネットでは“モグモグ男子”などと呼ばれているようです」

このような見た目に加え、勿論、安定感のある演技力も備わっている。沖さんは、坂口が「個性派俳優としての成長が楽しみ」と期待する。

「同じ事務所には小栗旬さんや綾野剛さん、手塚とおるさんなど、個性的な俳優さんがたくさんいます。坂口さんもその中で個性が引き出されていくと思いますし、映画にも強い事務所だと思うので、これからさらに出番が増えると思います。王子役もオタク役もできるので、いろいろな役をやってほしいですね」

 しかし先述の「無色透明さ」が強みになるのは、今のうちだけではないだろうか。これから出演作品が増えるほど徐々に色も付いてくると思われるが、果たして今後も無色透明さを保つことはできるのか。

「色が付くのはいい面も悪い面もあるので、それが悪いこととは言えません。ただ、坂口さん自身はひょうひょうと、淡々としているので、状況が変わっても適応力で乗り越えていくのではないでしょうか。そんなに時間がかからずドラマ主演もできると思います」

 顔は薄くても、濃い活躍を期待したい。


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