国際情報

オバマ広島訪問に韓国が和解するなとイチャモンつける事情

日米の蜜月に苛立ちを隠せず Reuters/AFLO

 昨年末の慰安婦問題に関する日韓合意を受け、朴槿恵大統領の告げ口外交が沈静化するなど、一時は日本批判が落ち着いたかに見えた韓国。それがここに来て再び日本の足元を掬おうとする動きが見え始めた。その背景にあるのが「日本への嫉妬心」だと産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏は指摘する。

 * * *
 日韓関係では近年、日本のやることなすことに韓国がいつもイチャモンをつけ、日本の足を引っ張っている印象がある。その象徴は朴槿恵政権のいわゆる“告げ口外交”だが、とくに国際社会で日本の足を引っ張るような場面が目立つ。

 それが日本人の反韓・嫌韓感情をいたく刺激しているのだが、韓国(とくに韓国マスコミ)はその事実には意図的(?)に知らん顔だ。相変わらず気楽な日本叩きの“民族的快感” を楽しんでいる。

 本稿が出るころには伊勢志摩サミットの際のオバマ大統領の広島訪問は終わっているだろうが、この稿を書いている時も韓国マスコミは「オバマの広島訪問反対」で異様に熱を上げ、米国の日本配慮と日米緊密化に激しく嫉妬している。

 韓国はちょうど1 年前、安倍晋三首相の戦後70年を機にした米議会演説に対し官民挙げて反対工作を展開した。米国の安倍評価に不満たらたらで、日米蜜月に大いに嫉妬していたことが思い出される。

 オバマ広島訪問への韓国の反対理由は「戦犯国・日本への歴史的免罪符になるから」(韓国各紙)という。さすがに政府は公式には反対を表明しなかったが、マスコミは反対扇動にしゃかりきだった。

 韓国マスコミの議論というのは、ヒロシマが現在・未来の核問題の象徴であるという歴史的観点はそっちのけなのが特徴だ。オバマの広島訪問は「日本を戦争被害国に仕立て上げ」、日本に過去の居直りを許す結果になるというのだ。つまりすでに終わった過去にこだわってばかりの、実に後ろ向きの議論だった。

関連記事

トピックス

雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
女性セブン
『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん
《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと
NEWSポストセブン
NEWS7から姿を消した川崎アナ
《局内結婚報道も》NHK“エース候補”女子アナが「ニュース7」から姿を消した真相「社内トラブルで心が折れた」夫婦揃って“番組降板”の理由
NEWSポストセブン
奥田瑛二
映画『かくしごと』で認知症の老人を演じた奥田瑛二、俳優としての覚悟を語る「羞恥心、プライドはゼロ。ただ自尊心だけは持っている」
女性セブン
菅原一秀(首相官邸公式サイトより)と岡安弥生(セント・フォース公式サイトより)
《室井佑月はタワマンから家賃5万円ボロビルに》「政治家の妻になると仕事が激減する」で菅原一秀前議員と結婚した岡安弥生アナはどうなる?
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【厳戒態勢】「組長がついた餅を我先に口に」「樽酒は愛知の有名蔵元」六代目山口組機関紙でわかった「ハイブランド餅つき」の全容
NEWSポストセブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
真美子夫人とデコピンが観戦するためか
大谷翔平、巨額契約に盛り込まれた「ドジャースタジアムのスイートルーム1室確保」の条件、真美子夫人とデコピンが観戦するためか
女性セブン
「滝沢歌舞伎」でも9人での海外公演は叶わなかった
Snow Man、弾丸日程で“バルセロナ極秘集結”舞台裏 9人の強い直談判に応えてスケジュール調整、「新しい自分たちを見せたい」という決意
女性セブン
亡くなったシャニさん(本人のSNSより)
《黒ずんだネックレスが…》ハマスに連れ去られた22歳女性、両親のもとに戻ってきた「遺品」が発する“無言のメッセージ”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者(左)共犯の市ノ渡容疑者(SNSより)
【青森密閉殺人】「いつも泣いている」被害者呼び出し役の女性共犯者は昼夜問わず子供4人のために働くシングルマザー「主犯と愛人関係ではありません」友人が明かす涙と後悔の日々
NEWSポストセブン
尾身茂氏は批評家・小林秀雄を愛読しているという
人知れず表舞台から退場したコロナ「専門家」 尾身茂氏が“奔流”のなかで指針とした「小林秀雄の一冊」
NEWSポストセブン