天皇の生前退位に関しては、改元の時期や呼称もさることながら、皇室には退位や即位にかかわる重要な儀式、宮中祭祀の引き継ぎ、皇太子が新天皇に即位した後の秋篠宮の立場、新旧天皇や秋篠宮家の住居、宮内庁組織の再編など多くの課題がある。
報道の混乱は、そうした一連の課題について、政治家や官僚の方針、宮内庁側の意見が集約できないまま情報が入り乱れていることを物語っている。前出の宮内庁関係者が振り返る。
「両陛下は新年のご公務が一段落した1月12日、皇太子ご一家、秋篠宮ご一家らを皇居に招いて身内の食事会を催されました。その席で、陛下が退位表明からの経緯を改めてご説明され、この先々のことについてもお話があったと側聞しています。このときのお話を踏まえて、陛下が皇太子殿下、秋篠宮殿下にご意見を聞きたいという経緯で、5日後の17日に三者会談がセットされたようです」
撮影/雑誌協会代表取材
※週刊ポスト2017年2月10日号