芸能

TV引退宣言の佐藤愛子へ黒柳徹子が別れ際に言った一言

『九十歳。何がめでたい』は63万部を突破

 その日、ツイッターは佐藤愛子さんへの驚きと絶賛の声で溢れた。

〈凜としたお姿に「ばんざーい」「めでたい」と言わずしてなんと言うか!!〉〈最高に面白かった〉〈とても93才に見えない〉……

 3月1日、佐藤さんは『徹子の部屋』に1981年以来、3回目の出演を果たした(ちなみに1回目の出演は『徹子の部屋』が始まった1976年のこと)。

 実に36年ぶりの再会となった2人。黒柳徹子さんが驚いたのも、佐藤さんの変わらない若々しさだった。実は本番前、スタジオに向かう佐藤さんを出迎えた黒柳さんは、しばし再会を喜んだ後、こんな質問をした。

「そんな速くお歩きになって、何か運動でもなさっているの?」

 自分より10才も年上の佐藤さんの矍鑠(かくしゃく)とした様子がよほど信じられなかったのだろう。本番でも『九十歳。何がめでたい』がベストセラー(63万部)となっている「時の人」として佐藤さんを紹介すると、こんな会話が始まった。

黒柳「私、ビックリしたんですけど、さっさ、さっさとお歩きになっていましたけど」
佐藤「普段から歩きますよ」
黒柳「さっさ、さっさと?」
佐藤「せっかちですからね。何でも、たった、たったとやる癖がついているので。だからよく転んだり、いろいろしますよ(笑い)」

 そして話は同書のことへ。昨年10月、冨士眞奈美さんが番組に出演した時にも一度、本書の話で花を咲かせた黒柳さん。改めて「本当に笑っちゃいました」と同書を思い出したように笑いながら感想を述べて、「おめでたいって言われるのが嫌なんですってね?」と話を振った。すると佐藤さんは、

「だって、めでたくないですよ。大体ね、目が見えなくなっていますし、歯は抜かなきゃいけないのが1本あって、忙しくて抜けない状態ですし、あちこち、そりゃあ悪いところが出て来ますよね。目眩はするし、よろめくし。記憶力は衰えるし」

 と返したが、そうは見えないのが佐藤さんの困ったところ。声が大きいことから元気だと思われ、テレビや新聞、雑誌から、次から次へと取材が殺到中。一向に去らないブームに、佐藤さんはもう懲り懲りとばかりに一際声を大きくして宣言した。

「今日を最後に明日からは引き込む。本当に引退です」

 安藤優子さんの熱意にほだされ出演した『直撃LIVEグッディ!』。「稲垣吾郎さんなら話しやすい」と出演を快諾した『ゴロウ・デラックス』。そして「他ならぬ徹子さんだから」と出演を決めた今回の『徹子の部屋』…もうテレビで見られないのか、とショックを受けたファンの皆さんに朗報をひとつ。

 収録後も、別れを惜しむようにしばらく雑談した2人。佐藤さんとの別れ際、黒柳さんが「次の作品が出来上がった際には、またお越しくださいね」と自ら出演依頼をすると、佐藤さんはニッコリ笑って頷いた(ように見えた)。まだまだ、めでたい!

※女性セブン2017年3月23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」とは
《「ととのった〜!」誕生秘話》『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン